おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
先生の医院は、
①「自分たちの理想にたどり着く為に何が必要か」をスタッフが自分たちで考え、話し合い、自分たちで改善をしてくれるので患者に喜ばれ働きやすい組織に近づいている。
それとも、
②スタッフは教えたことはそつなく熟すが、自分たちで業務を改善したりスキルを高めようとする意欲が感じられない。
または、
③スタッフは院長に指示されたことやマニュアル化されたことをミスをせずに熟してもらえば良いので、それ以上は望んでいない。
④オペなどの時にメンバーがドクターの意図や場の空気を読みながら完璧な準備と行動ができる質の高いチーム医療がおこなえるプロフェッショナル組織。
⑤普通に診療ができ皆が仲良くしていければそれ以上は望まない。
のどれに該当しているでしょうか?
実際に院長にとっての「理想の組織像」はマチマチです。
そして組織づくりは「理想」を目指して改善を続けていきますので正解は医院ごとに違うのです。
しかし、どんな作り方をしても長所と短所があります。
例えば、チームメンバーが相互理解を深め、個々人が成長し連携しながら三方よしな歯科医院を目指すというなら院長は段階的に権限を手放していく必要がありますが、昔の職人の世界の様にトップダウンでメンバーに技術と姿勢の「型」を覚えさせ、一人前にして社会に出すというのなら委譲する権限は限定的になるのです。
組織の
・理念(ミッション、ビジョン、バリュー)
・ブランド
・メンバー構成と世代
・メンバーの成熟度
・収益モデル
などによって組織の作り方は変わりますし、長所と短所を踏まえた上で理論を参考にしてその組織なりの実学を積み上げれば良いと私は考えています。
組織学や心理学は「人」への基礎的な理解には役立ちますが応用は自分たちで蓄積していく必要があるのです。
実際には、「院長が目指している組織像と採用したアプローチ法」と「構成メンバーの個性と能力/理論から導き出す適切なアプローチ」が食い違っていることによって院内に問題が発生している。
例えば、ゴルフ場で130ヤードのショートコースのティショットなのにドライバーで打ったからグリーンに乗せられないのです(極端ですが)。
でも組織メンバーの個性や成熟度を考慮せずに「組織づくりの理想の型」にはめ込もうとしている院長が多い気がしています。
チームメンバーの個性をベースとして、その個性を活かした組織づくりをした方が魅力的になるし発展していくのに・・・といつも思います。
型にはめるアプローチの最大の欠点は個々人が持つ個性や能力が発揮できづらくなることです。
例えば俊足で小技が上手い野球選手に三番や四番を任せるのと同じなのです。
私が推奨する「三方よし経営」では型にはめずにメンバー個々の能力を育て引き出し、個性に合った役割を担うことで個人と組織のパフォーマンスを最大化することを目指します。
決まった「型」はめ込もうとする院長を見ると「スタッフの個性が死んじゃうよ」と思いますし、「個性を引き出すアプローチをした方が理想に近づくのに・・・」と思うのです。
先生がどんな理想の組織像を持っておられるのかは知りませんが、メンバーの個性によって組織づくりは変わることを理解しておいてくださいね。
組織づくり理論には長所と短所の両方がありますので組織メンバーに合わせたアプローチを選択して頂きたいのです。
どうしても先生の理想の組織像を作りたいのならば、理想の組織に必要な人財を採用していくしかない。
しかし、近年の人材不足のなかで理想の人材をどれだけ集めることができるのかに私は疑問を持っているのです。
私は、スタッフひとり一人の個性をできるだけ理解して活かす組織づくりをお勧め致します。
だって、組織は積み木を積み上げるのと違って個性と感情を持った人間の集合体なのですから。
もっと具体的に話しを聞きたい場合は有料の経営相談にお申込みください。
Posted at 05:00