おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
歯科医院の院長には色々なタイプの方がいます。
歯科医療の理想を追いかけて院内の臨床レベルをひたすら上げようとする院長もいれば程ほどの治療技術で止まる方もいる。
例えば、
①高臨床レベル+低経営レベル
②高臨床レベル+高経営レベル
③低臨床レベル+低経営レベル
④低臨床レベル+高経営レベル
の院長がおられる。
私が30年勤務した開業医団体から9年前に独立開業したキッカケは「①高臨床レベル+低経営レベル」の院長をサポートしたかったからです。
開業医団体で出会う院長は休日を潰して勉強会に出かけ診療後夜遅くまでカルテをチェックされる方ばかりでした。しかし歯科医院経営に疎い院長が多かったのです。
今は「②高臨床レベル+高経営レベル」の院長からご依頼いただくことも多いのですが、医院規模に関係なく真摯に歯科医療に取り組まれる院長は今でも尊敬していますし頑張っていただきたいと思っています。
歯科医院経営に関わって感じるのは「小手先の経営対策では道は開けない」ということです。
例えば基礎体力や身体能力を磨くのをサボっている野球選手が小手先のテクニックを磨いても限界がある様に、歯科医院経営でも基礎体力である臨床レベルと身体能力である専門性を磨いていかないとどこかで限界が来ると思うのです。
最近では「④低臨床レベル+高経営レベル」の三方よしではない方もいて一般企業のビジネススキルが持ち込まれ過ぎていることに危機感もいだくのですが・・・。
「①高臨床レベル+低経営レベル」の院長にお伝えしたいのは「②高臨床レベル+高経営レベル」の院長が最初から上手くいった訳ではないということです。
様々な苦労があっても諦めずに改善活動を続け経営やマネジメントのスキルを身につけてこられたからこそ今がある。
だから若手の院長にも諦めずに頑張っていただきたいです。
大切なのは小手先の経営テクニックだけではなく「医療としての本質」を時間をかけて磨いていくこと。
理念(ミッション、ビジョン、バリュー)と戦略があってはじめて戦術が活きるということを忘れてはならないのです。
最近では国が歯科医療機関に求める医療の質(ハードル)がどんどん高くなってきており、それに対応できない歯科医院は新設された点数を算定できていないことが多い。
患者が離脱しない長期管理型歯科医院を作る以前の問題として「か強診」の基準さえクリアできない歯科医院がまだ多くあるという現状では、これからの10年を乗越えられる歯科医院は限られジリ貧の歯科医院が増えていくという危機感があるのです。
ハッキリ言って「④低臨床レベル+高経営レベル」の歯科医院は増えて欲しくない。地道に臨床レベルを上げていこうとする本質院長こそが報われる社会になって欲しい。
先生が地道に臨床レベルを上げようと努力を続けてこられたのに経営的に厳しい状況があるのなら、必ずそこから脱出する方法はあります。
口腔内の疾患で困っていて先生と出会うことを待っている患者は多くいるのです。
後は、ここに先生がおられることをどうやってその人たちに伝えるか?だけなのです。
頑張ってくださいね。
もっと具体的に話しを聞きたい場合は有料の経営相談にお申込みください。
テーマ:歯科医院経営全般
Posted at 05:00