おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
前回までで第一ステージと第二ステージの話を書きました。
大まかな内容なので具体的にどうすれば良いのかが分かりにくいかもしれませんが、戦略的に5000万円以下に止まる院長以外は少なくとも第二ステージ(法人化の検討まで)を突破していただきといと思います。
さて、次は医療法人化を検討して更に上を目指す第三ステージです(売上2億円程度まで)。
「法人化を検討する」と書くのは売上金額だけで法人化を検討すると失敗するからです。
売上1億円を超えてくると自費治療もある程度出ているか歯科衛生士による定期管理が入っていると思います。
ここから先は院長や勤務ドクターの自費を伸ばしていくのか?ユニットを増やしながら歯科衛生士枠を拡大していくのか?それとも両方やるのかになります。
ここまでくると大きな歯科医院と競合し始めますのでポジショニングなど戦略も重要になってきます。
このステージで大切な経営のポイントは、
①人や設備への投資が増え始めるので収益性を考える必要がある
②勤務ドクターやスタッフの成長とマネジメントの苦労が増えはじめる
③経営数値の管理、経営計画が必要になってくる
④第4ステージの組織化の準備を始める
⑤法人の「格」に見合う経営理念が必要になる
⑥売上をアップする為の新たな治療コンテンツと設備が必要になる
⑦カウンセリングやコンサルの仕組化が必要になる
⑧第二象限の取組みが重要になる
などでしょうか。
そしてここからの経営判断は第四ステージ(組織化)を意識しておこなわないと失敗するのです。
何故なら人や設備への投資が増えていくからです。
歯科医院経営は一般企業の経営と同様に経営的な投資をしてから資金を回収できるまでにタイムラグがあります。
だから投資をしてから資金を回収しプラスの収益を出せるまでは一時的に財務状況は悪くなりますが投資の効果が最大限に発揮できたタイミングでは収益性が高くなる。
経営はこのサイクルを繰り返して発展していきますので、人や設備、仕組への投資をどれ位のサイクルで回収できるのか?を経営者としての院長は見極める必要があるのです。
経営的な投資が必要となるタイミングで投資判断を間違えると資金を回収できずに次のステージに向かえなくなる。
この辺りから院長が乗り越えるべき経営の難易度は高くなりますので、経営の学びも強化していく必要があるのです。
また、人や設備に投資したが資金を回収できない院長(経営的迷子)がこのステージ辺りから増えはじめます。
その為か私への経営相談もこのステージ以降の院長がほとんどです。
院長が経営的な迷子になるとそれが勤務ドクターやスタッフに伝わり、医院の魅力やサービスが低下することから患者が離れていく危険性があります。スタッフが10人を超えてくるとスタッフマネジメントの難易度も上がってきますので院内の問題も増えていくのです。
スタッフ数が増え組織化が必要になる第四ステージについては次回に書きたいと思います。
もっと具体的に話しを聞きたい場合は有料の経営相談にお申込みください。
Posted at 05:00