おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
歯科医療としてどうあるべきか?
人としてどうあるべきか?
そして患者をどうやって健康に導くのか?
もし、医療が「10割給付」で、医療機関の経営が国によって保証されていたら・・・
歯科医師の技術の向上によって質の高い医療が提供でき、患者はお金で差別されることなく療養の給付を受けられ健康になっていったでしょうか?
いいえ、そんなことはありません。
きっと、安心しきってしまうことで国民の予防意識は低下して、一部の医療機関を除いて医療の質も向上しなかったでしょう。
理由は「理想の行動へのモチベートが存在しないから」です。
例えば先生にスタッフが「大切ですね」と共感してくれる理想があったとしても、自由主義経済下における競争環境を勝ち残る経営力がなければ実現する可能性が低い。
お金がなければ診療の質を高める為の医療機器も買えません。
歯科医療の質を高めてスタッフの長期雇用を実現する為には「お金が必要」という現実を見なければならないのです。
医療の分野においても現実を見ずに理想ばかりを求める専門家がいて困ってしまいます。
「歴史の転換点における財政運営」や「骨太の方針」を読んでも、決して「歯科検診の義務化の検討」を喜んでいられる状況ではないのです。
このままでは2024年の歯科診療報酬改定はかなり厳しいものとなるでしょう。
これから保険医療が縮小し患者の保険料負担や一部負担金も増えていく。物価も上がっていくのに給料は上がらない。
そんな中で院長はスタッフの長期雇用を実現し、労働環境を改善し給料を上げていかなければならないのです。
理想はあってもそれを保証してくれる収益が無ければ絵にかいた餅で終わる。
厳しい言い方ですが自由主義経済においては競争を勝ち抜いていかなければ理想は実現しないのです。
昔、踊る大走査線の和久さんが「青島、正しいことをやりたければ偉くなれ」と言ったと私がスタッフに話し、ジェネレーションギャップによってスベリましたが(笑)、人として、歯科医療として正しいことをやる為には経営の足場を築くことが必要不可欠なのです。
院長に歯科医療への理想があるなら経営的にも成功することを目指す。
それが自由主義経済下で理想を実現する方法なのです。
もっと具体的に話しを聞きたい場合は有料の経営相談にお申込みください。
テーマ:歯科医院経営全般
Posted at 05:00