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おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
「見えないゴリラ」という心理学の実験をご存じでしょうか?
被検者を選び、その人に「白いシャツを着たバスケットボールチームが何回パスをするのかを数える」ように指示します。
ところが驚きのハプニングが起こります。
プレイの途中でゴリラの着ぐるみを着た学生がボールをパスし、胸を叩きその場から去っていくのです。
しかし、この驚きの出来事に半数の被検者は気づかなかったのです。
このことから、人は目の前で起こっていることのすべてを把握できていると考えますが、実は、見ようとしている物しか見えていないということがわかります。
目の前の患者を治療しながらインカムで院内の状況を把握する。場合によってはチームメンバーに指示をする。
院長は本当にこれらのマルチタスクを熟せているのでしょうか?
私の考えは「NO」です。
私は歯科医院の診療を見学する時にインカムをつけて会話を聞くことがあるのですが、あの会話を聞きながら目の前の患者に集中できるとは思えません。
また、インカムから入ってくる情報にイライラしている院長も多い。
そんなことならインカムは付けずに目の前の患者に集中した方が良いと思うのですが・・・。
また私は、アポイントの回しはスタッフがするのがベターだと考えていますので、院長がインカムを使って場をコントロールすることには抵抗があるのです。
院長の指示が多ければスタッフは考えなくなり洞察力が育ちませんから。
院長をアシストする治療スタッフが治療の状況を見て必要な情報を伝える。
それで良いと思うのです。
でも、どうしても院長がインカムをつけたいのならば、
お勧めなのは「インカムはセットしているが耳には当てない」です。
これならば治療が途切れた時にインカムで指示を出せますし、スタッフから言われた時だけインカムをつければ会話できますから。
とにかく、院長は自分ではマルチタスクを出来ていると思っていても人間の能力には限界があります。
それに注意力は午後になるほど低下していきます。
午後のオペの成功率は低下するという調査結果もあるのです。
院長が集中するべきは目の前の患者です。
自分を治療してくれるドクターが目の前でインカムで会話して忙しそうにしていたら、患者は気をつかってしまいます。
テーマ:スタッフ育成、チームビルディング
Posted at 05:00