歯科医院経営コーチの森脇康博です。
さて、2019年もあと1カ月で終わろうとしています。
個人開業なら1年の売上がほぼ見えている。医療法人なら事業年度の途中(
7月法人なら半期)だと思います。
今期の目標の進捗状況はいかがでしょうか?
単年度目標、そして中期経営計画。
歯科医院を発展させるには定量的な目標設定が不可欠です。
今年を準備期間と位置づけ、2020年に成果に繋げる取組みもあるでしょう。
具体的な数値目標がないのは問題外ですが、数値目標があっても達成ができていない場合もあるでしょう。
「目標を設定してもその通りにはならない」
そう感じておられる場合には目標の設定方法が間違っているのです。
多くの場合には「こうなったら良いな」という院長の希望を事業計画にしてしまう。
目標は設定した段階で「達成方法と根拠が明確になっている」ことが必要なのですが、院長が達成方法をわかっていない場合が多いと感じています。
例えばメンテナンスの売上を年1500万円増やす目標を立てるとします。
まず、メンテナンス1列8枠として平均稼働日数が20日とすれば160枠あります(7枠の医院もあるでしょう)。
だから160枠×稼働率×施術平均単価=月の売上となるのです。
用意している枠数に対して稼働率が低ければメンテナンス移行率を高めるなどの対策が必要ですし、1年後メンテナンス継続率が低ければ患者が離脱しないよう対策をすることが必要です。
もちろん、研修会や有給取得などで担当歯科衛生士の枠が100%稼働することはありませんが、他の歯科衛生士がその枠をカバーして稼働率を高めることが大切です。
メンテナンスの売上を1500万円増やすなら、
・枠数を増やす
・稼働率を高める
・施術平均単価を高める
を考えなければならない。
※他にも考える点が多くありますがここでは書けません。
単純計算で月に125万円売上げる衛生士を1人育てれば年間1500万円に到達しますので、歯科衛生士技術の向上させ歯周基本治療の流れやSPT移行の流れ、算定方法についても見直す必要があるのです。
売上として一番読めるメンテナンスで取組みを具体化できていなければ、自費治療や保険治療の売上アップ目標の達成は困難です。
院長が中期経営計画を立てる場合には具体的な対策も一緒に用意しておく必要があります。
具体的な経営対策なしに経営計画を立てても、それは絵に描いた餅に終わってしまうのです。
テーマ:歯科医院経営全般
Posted at 05:00