歯科医院経営コーチの森脇康博です。
歯科医院経営は固定費に多額の費用がかかる収益モデルです。
固定費の代表が「人件費」「設備費」「家賃」などです。
一方、同じ開業医療機関でも内科や心療内科、整形外科などに比べて歯科医院は固定費が高いのです(これからさらに固定費が増えていきます)。
なのに、保険診療においては診療点数が決められており、値上げも値引きも出来ません。歯科医療費が増えていないことからもわかるように、歯科医院は診療報酬において低い評価のままなのです。
だから開業地の選択では注意が必要です。
一坪あたりの家賃が2万円を超え3万円に近い場所、1万円~1万5千円の場所など、家賃から計算すると、場所によってどういう収益モデルを選ぶ必要があるのかが見えてきます。
坪単価が高い場所では内装費も高い。
そんな場所で開業するなら保険中心の収益モデルの選択はありえません。
また、固定費が高い収益モデルはハイリスクハイリターンでもあります。
売上が増えれば利益も大きく増え、売上が減れば利益は大きく減るのです。
最近の開業は経営ノウハウがないドクターの過剰投資が目立ちます。
勤務医院で売上を上げていたとしても、それは勤務医院のブランド力によって患者が集まっていたのであり、同じようにいくとは限らないのです。
まずは情報を徹底的に収集し、時間をかけて準備をしてください。
そして
①成功している複数の先輩に経営の指導を受ける
②丸抱え開業は避ける
③最近の上手くいっているやり方を徹底的に真似る
(最初から独自色は出さない)
④銀行用の事業計画とは別に実際の事業計画を立てる
⑤マーケティングや管理会計を理解する
⑥まずは「認知」に全力で取り組む
など、最初は歯科医師としての志以上に経営者としての志を優先してください。
開業している歯科医院で売上が5000万円を超えている医院が27.7%しかない現実をちゃんと見ていただければと思います。
テーマ:歯科医院経営全般
Posted at 17:00