歯科医院経営コーチの森脇康博です。
常時雇用するスタッフが10人未満の場合、就業規定を作成されていない場合もあると思います。
また、就業規定を作成されている歯科医院でも、労働条件や規定ばかりが書かれているものも少なくないと思います。
しかし本来、就業規定は歯科医院が掲げる理念を明確に示し、メンバーが自己研鑽を積みながら目指すべき人間像や行動規準も書かれている。
そして院長が用意した船に乗り込むメンバーへの短期的な待遇、メンバーが未来に得られる宝物についても書いてあるのです。
労働基準法では労働者が雇用主に搾取されないように、雇用主が守らなくてはいけない最低限の基準が書かれています。常時、10人以上を雇用する事業所では労働基準局への就業規定の届け出が必要ですので、院長はその為だけに作ることが多い。
しかし、就業規定にはもっと多くの魅力を詰め込むことが出来るのです。
就業規定をしっかり作り込んでいる企業では就業規定の学習会があり、メンバーは自分が持つ権利だけではなく、理念やビジョン、行動規準や求められる人間像についても学ぶのです。
就職を考える人に就業規定を読んでもらえば、企業の理念やリーダーの考え方、企業文化、求められている人財や未来の姿もわかり、雇用条件を最後に確認すれば、就業規定ひとつで「ここで働きたい」と思ってもらうことも可能なのです。
一方、応募者は就業規定を読めば「私には合わないかな」と判断することもできます。
就業規定は
・働く人を守る
・雇用主を守る
いろいろな立場での捉え方があると思います。
労働者は権利を主張する為に使い、雇用主は労働者を縛る為に使う・・・。
お互いの権利を書類で明確にすることは大切ですが、その為だけに作成するのはもったいないと思うのです。
就業規定をメンバーや応募者が読んで感動し、一緒に働き続けたいと強く思う。
メンバーが自分たちで収益をあげて、働きやすい環境をつくっていく。
就業規定をメンバーと一緒に成長させていく。
そんな就業規定があっても良いと思います。
就業規定はメンバーと一緒に創りあげてきた医院の到達点を表すのです。
そんな就業規定が増えてくれることを私は願っていますし、そんな素敵な思いを持つ院長をサポートしていきたいと思います。
Posted at 17:00