小規模の医院の数値管理はどうあるべき?
売上が5,000万円を超え、1.5億円未満の小規模の医院は、ユニット3台から5台程度が一つの目安です。たとえばユニットが5台あれば、院長の診療に加えて、歯科衛生士の枠が3~3.5列ほど稼働しているイメージです。
この規模の院長にとって、最も重要な経営判断があります。それは、さらに規模の拡大を目指すかどうかです。この判断によって、必要な数値管理の型が変わります。
拡大を目指さない場合:零細の型に、歯科衛生士の数値管理を足す
規模の拡大を目指さないのであれば、前回の零細規模の管理に、歯科衛生士に関する数値管理を加える程度でも構いません。
具体的には、院長の数値と、歯科衛生士全体の数値を分けて管理します。院長が主に稼ぐ小規模までであれば、歯科衛生士一人ひとりまで分けて管理しなくても良いと思います。
ただし、歯科衛生士全体の数値を管理し、生産性を高めていく必要があります。歯科衛生士の経営的な成果が見えない状態からは、脱しなければなりません。
ユニット数を拡大しないのですから院長も歯科衛生士も予約が取りにくくなるはずです。だから、生産性を高め患者単価を上げる取り組みが欠かせないのです。
見えない状態が、ブラックボックスを生み出す
しかし、更に医院の規模を拡大していく場合は別です。零細規模の管理のまま、歯科衛生士の数値を把握しないでいると、歯科衛生士の状況がブラックボックス化して、経営の足を引っ張る可能性が出てきます。
実際に、長い間、歯科衛生士にやり方を任せてきた結果、院長が口を出せなくなってしまったケースもあります。任せることと、見えない状態にすることは、別のことです。
数値で状況を把握しておけば、任せていても、問題の兆しに早く気づくことができます。そして、院長が口を出せなくなる前に、対話を始めることができます。
院長以外に、稼ぐ存在が増えるのですから、その人たちも含めた数値管理が必要になります。この内容は、中規模の回で詳しく書きます。中規模では勤務ドクターも加わりますので、数値管理はより厳密におこなう必要があります。だからこそ、拡大を目指す小規模の院長には、中規模に近い対策を、早めに始めていただくことをお勧めします。
小規模で見る、密着型の数値
零細規模と同じく、小規模の医院も、患者に密着した関係づくりへ向かう必要があります。そのため、患者単価、治療提案の完了率、継続来院率、コンサルに関する数値、紹介患者の数、自費の比率等を、引き続き見ていきます。拡大を目指す場合も、目指さない場合も、これらの数値は、医院の質を表す土台として残ります。
先生の医院は、拡大を目指されますか。それとも、いまの規模で経営の質を高めますか。その判断によって、数値管理の型は変わります。次回は、1.5億円から5億円未満の中規模の医院を論じます。
先生の医院のこれからを、心から応援しています。
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