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◆歯科医院経営ブログ

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質の高い医療を守る、歯科医院の企業力【第7回】診療者から経営者へ—院長が手放すもの  [2026年10月17日]
おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
 
私は大阪の開業医団体で30年勤務し、院長の近くで経営と医院づくりを応援したいと独立して13年が経ちます。
このブログでは歯科医院経営とマネジメントに役立つ情報を発信します。
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最終回は、院長の覚悟について

このシリーズでは、国の保護に頼らず、質の高い医療を自力で続けていくための「企業力」を論じてきました。経営環境の分析、規模に応じた力、算定力、数値による検証、チームビルディング。どれも欠かせない力ですが、すべての土台にあるのは、院長が診療者であると同時に「経営者」になる覚悟です。

覚悟が決まった院長には、行動に変化が表れます。経営について学べる場に出かける。成功している院長の集まりに参加する。他の歯科医院を積極的に見学し、学ぼうとする。そして、経営や技術向上の専門家の助けを借り、そのために対価を支払う。時間とお金を使う覚悟が、変化の最初のサインです。

では、経営者になるために、院長は何を手放す必要があるのでしょうか。

手放すのは、「院長がすべてを決める組織」

院長に手放していただきたいのは、院長がすべてを決める組織という形です。そしてその根っこには、組織の位置づけを変えるという課題があります。

組織を「自分が裕福に暮らすためのもの」「自分がやりたいことだけをやるためのもの」と捉える段階から、社会的な存在へと育てていく。アドラー心理学でいう共同体のような存在へ、昇華させていくことです。

「自分のために使って何が悪い」という考えは、間違いではない

もちろん、院長は多額の資金を投じて歯科医院を開業しています。「リスクを背負って稼いだお金を自分のために使って何が悪い」という考えは、正しい。

ただ、「院長がさらに稼いで裕福になるために、全力を尽くそう」と考えるスタッフは、いません。院長の経済的な成功だけを目的にした組織には、チームを一つにする力が生まれにくいのです。

利他へ向かうのは、自然な成長の段階

マズローの欲求段階説では、物理的・経済的な欲求が満たされると、より高い段階として、利他や社会的な評価へ意識が向かうとされています。院長も同じです。物理的・経済的な欲求が満たされたあと、利他や社会への貢献へ関心が向かうのは、自然な成長の段階です。

その段階に至らなければ、院長の存在が求心力を持つことはありません。スタッフは、院長がどこを向いて経営しているのかを、よく見ています。

もちろん、経済的な成功が十分でない段階で、利他の意識が強い院長もおられます。それは尊いことであり、否定すべきことではありません。ただ、物理的・経済的な成功をある程度得なければ、スタッフの雇用そのものを守れなくなっていくという問題も、あわせて考えていただきたいのです。

理念的な成功と、経済的な成功の、両方を

医療への志が高く、臨床で実践を重ねておられる院長には、経済的にも成功してほしい。努力が報われてほしい。私はそう考えて、真摯に歯科医療に取り組む院長を支える道を選びました。

だからこそ、多くの院長に、理念的な成功と物理的・経済的な成功の両方を実現していただきたいと願っています。そのために手放していただきたいのは、院長がすべてを決める組織です。

 

先生の医院は、院長がすべてを決める組織になっていないでしょうか。質の高い医療を守り続けるために、診療者から経営者へ。その一歩を、今日から踏み出してください。

先生の医院のこれからを、心から応援しています。

 

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