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歯科医院経営と経営環境【第3回】最も見落とされがちな経営環境要素・人材採用の可能性  [2026年09月18日]
おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
 
私は大阪の開業医団体で30年勤務し、院長の近くで経営と医院づくりを応援したいと独立して13年が経ちます。
このブログでは歯科医院経営とマネジメントに役立つ情報を発信します。
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地域を評価するとき、多くの院長が見落とすもの

経営環境を評価するとき、多くの院長は人口動態や地域経済、競合の状況に目を向けます。しかし規模を拡大しようとする医院にとって、それ以上に決定的な要素があります。人材を採用できる地域かどうかです。この視点が抜け落ちたまま拡大投資を進めると、ユニットを増設しても担う人材が確保できず、投資が回収できない状態に陥ります。経営環境の分析には、必ず人材採用の可能性という軸を組み込む必要があります。また、歯科医院の場合にはスタッフや女性歯科医師のライフイベント対応期が必ず訪れますので、それを計算に入れた人材が確保できるのかも重要な視点となるのです。

歯科医師の採用可能性を決めるもの

歯科医師の採用しやすさを左右する最大の要因は、地域に歯科大学や、大学病院の歯科口腔外科が存在するかどうかです。歯科大学があれば、そこで学ぶ学生や研修医が地域に一定数存在し、研修後もその地域に残る可能性が生まれます。歯科口腔外科を持つ大学病院があれば、専門性を高めたい若手歯科医師にとってその地域で学び続ける動機になります。

こうした教育・研修機関が近くにない地域では、歯科医師を採用しようとしても、そもそも候補者が地域に存在しません。採用しようとすると都市部から呼び寄せる形になり、採用のハードルは一気に上がります。もちろん、地元に戻って貢献したいという層も一定数はいますので、どういう採用戦略が描けるのかが問われるのです。

歯科衛生士の採用可能性を決めるもの

歯科衛生士の採用可能性は、地域にある歯科衛生士学校の数と、その学生数・卒業生数がベースになります。学校が複数あり、卒業生が多い地域では、採用の母数そのものが確保されています。学校が少ない、あるいは存在しない地域では、採用のハードルは構造的に高くなります。

加えて、若者がその地域に暮らしたいと思えるかどうかも影響します。地域の商業施設の充実度、都市部への通勤の利便性。これらが整っている地域ほど、若い世代が住み続け、働き続けようとする動機が生まれます。地方都市では国家資格を取得して大都市部に出る人が一定数いますので、新卒と既卒の歯科衛生士の地域における母数がどれ位あるのかも採用の可能性を左右するのです。

例外としての東京—家賃が採用を左右する

一般的には、都市部の中心から離れ、学校や研修先が少ない地域ほど採用は不利になります。しかし東京だけは例外的な構造を持っています。家賃の高さゆえに、若者が借りられる住居は都心部ほど少なくなり、郊外に住まざるを得ない状況が生まれています。この場合、必ずしも「都心に近いほど採用が有利」とは限りません。地域ごとの特殊な事情を踏まえた分析が必要です。

採用可能性を数値で確認する

自院が開業している地域の採用可能性を評価するには、次の点を確認してください。歯科大学・歯科口腔外科の有無、歯科衛生士学校の数と卒業生数、若者が暮らす地域からの通勤時間、地域の商業施設や生活利便性。これらを踏まえた上で、拡大投資の可否を判断することが、投資の失敗を防ぐ重要なステップになります。

 

先生の医院が開業している地域は、人材採用の観点でどのような状況にありますか。次回は、これまでの視点を踏まえて自院の経営環境を正確に読むための総合的な視点を論じます。

先生の医院のこれからを、心から応援しています。

 

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Posted at 03:00