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◆歯科医院経営ブログ

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都市部の競合環境で中規模歯科医院が勝ち残る経営戦略【第4回】都市部の中規模歯科医院が今すぐ打つべき経営の一手  [2026年09月01日]
おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
 
私は大阪の開業医団体で30年勤務し、院長の近くで経営と医院づくりを応援したいと独立して13年が経ちます。
このブログでは歯科医院経営とマネジメントに役立つ情報を発信します。
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検査なしで治療を始める歯科医師はいない

X線、歯周病検査、口腔機能検査・・・。これらの資料取りやカウンセリング、問診票の記入なしに治療を開始する歯科医師はいません。現状を正確に把握し、問題の所在を特定してから治療計画を立てる。それが医療の基本です。

しかし経営においては、この基本が守られていない院長が多くいます。経営判断をするのに必要な数値を測定せず、分析して根拠をもとにした対策をせず、感覚だけで経営対策を打つ。これは、検査なしで治療を始めるのと同じです。対策が的外れになるのは当然です。

都市部の中規模医院が今すぐ打つべき一手は、徹底した経営数値の測定と分析を始めることです。そうです、徹底的に。多くの院長は日々の「予約患者数」「新患数」「治療患者数」「歯科衛生士枠患者数」「キャンセル数」「保険売上」「自費売上」「物販売上」などは測定されているのですが、「では、その数値を見て何が分かり何が改善できますか?」と質問されると答えられない。例えば、売上の伸びが鈍化してきたとして、どこに原因があるのかを分析する為の「センサー」となる数値が測定されていないので、「異常値」が検知されないからです。

「ぜい肉」を落とす—院長のこだわりが収益を圧迫していないか

数値を正しく測定し分析すると、見えてくるものがあります。収益に貢献していないコストの存在です。多くの場合、そのコストの背景には院長の「こだわり」「見栄」「欲しい」が関係しています。同期の院長が導入した診断機器への見栄、地域での見た目を意識した設備投資、収益化できていない治療コンテンツの維持、購入したが使わない新発売の治療材料・・・。これらは、経営資源を静かに消耗させます。

売上が伸びにくくなった局面では、収益効率が低下しやすいのが中規模医院の構造的な特性です。この局面で取るべき経営者としての鉄則は、無駄なぜい肉を落とし、生産性と収益性が高い分野に経営資源を集中させることです。

何を測定し、何を分析するか

どこにどんなセンサーを設置するのかは医院ごとに違います。例えば、歯科衛生士枠の売上を現在の7,000万円から1億5千万円に3年間で倍増させたいなら「重要目標達成指標(KGI)」は「売上1億5千万円、患者数〇人、キャンセル率〇%、DHユニット稼働率〇%、1年後継続来院率〇%という具体的なゴールを設定する必要がある。そして「CSF(重要成功要因)」と「KPI(重要業績評価指数)」を定めて、KPIの目標数値をクリアしていくことでKGIは達成されるのです。例えば、KPIに設定するべき指標の一つが歯周病と判定した患者のSPT移行率であり、対象患者の歯周病検査実施率であったりする。そして、検査実施率を高めるためには問診票やカウンセリング、歯科衛生士による予備診断が機能してるのかを確認しなければならないのです。他にも「自費率アップ」「保険の治療単価アップ」などの対策をする場合にもセンサーが正しく設置されている必要がある。だから、院長は現在の数値測定の仕組みをブラッシュアップさせ、経営改善箇所がピンポイントに分かる仕組みにしていく必要があるのです。他にも「時間当たり生産性」「ユニット当たり生産性」など対策の効果を判定する重要な指標は多くあります。

中規模医院では数値測定の仕組みの構築と分析結果をもとにした経営改善が大規模医院より弱い。しかし、本来なら中規模医院は大規模医院よりここが強くなければ生き残れないのです。

先生の医院はどうでしょうか?

シリーズを振り返る—都市部で勝ち残るための本質

このシリーズでは四つの角度から、都市部の競合環境で中規模医院が勝ち残るための戦略を論じてきました。東京23区の中心部だけ経営環境がまったく違いますので当てはまらない対策もありますが、各都道府県の中核都市にはある程度は当てはまると思います。

大規模医院の同質化戦略に巻き込まれないこと、潜在的需要という隙間を見つけること、ペルソナを明確にして治療ブランドを設計すること、そして数値の測定と分析から経営資源の集中投下を判断すること。この四つは、どれか一つでは機能しません。組み合わせて実行することで、都市部の中規模医院固有の強さが生まれます。

 

競合が増えた環境は、自院を磨く機会でもあります。「自院は誰のために何を届ける医院なのか」という問いに、院長が自分の言葉で答えられる状態をつくること。それが、都市部で選ばれ続ける医院への道です。

先生の医院のこれからを、心から応援しています。

 

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