おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
院長にも役立つ歯科医院の開業戦略の立て方とは？
①開業に向いているか？勤務医に向いているか？経営者としての適性は？
②どんな歯科医師人生を送りたいのか？キャリアプランは？
③漠然と描く理想の医院像とメンターとの出会い
④臨床面だけでなく経営面についての学びも深める（特にエッジを立てる治療技術の選定が重要）
⑤どんな場に出かけてどんな歯科医師、経営者と交流するか？勤務先の選び方
⑥自分が応援したいペルソナから歯科医院の収益モデル、医院規模を選ぶ
⑦その収益モデルが合う地域（需要が十分にある）、採用環境、物価等を都道府県ごとにリサーチする
⑧地域の経営環境、国の医療政策を分析し、候補地域を自分の足でリサーチしていく
⑨開業地の選定。都市部の駅前？郊外？テナント？一戸建て？拡張の予定は？資金計画は？
⑩収益モデル、医院コンセプト、オペレーション、ＤＸ化などから設計（拡張性）を考える
⑪外観から内装まで、ペルソナが何を望むのかを考えて取り入れる。
⑫設計等から開業に必要な資金、ランニングコスト等を計算し、患者単価、自費売上などから確保するべき患者数を割り出す
⑬チームメンバーの技術的、人間的成長の為に必要不可欠な学びの仕組みの設計、ミーティング設計、チーミング
⑭スタッフの成長が必要で開業段階では落とし込めないもの、必要だが収益性が低いものは収益を上げてから段階的に導入する
⑮開業前におこなうべき基本的な経営対策、マーケティング戦略の立案
⑯患者に支持され口コミで患者を増やすコミュニケーション設計
今日は「⑭スタッフの成長が必要で開業段階では落とし込めないもの、必要だが収益性が低いものは収益を上げてから段階的に導入する」です。
医院を開院される前にはオペレーションを設計し、マニュアルにそってスタッフとシミュレーションを重ねられると思います。
最近は接客接遇を意識する歯科医院が増えてきており、最初に来院した患者がどういう印象を持って帰ったのかが大切なのです。
しかし、開業した段階で患者に表現できるものはマニュアルレベルのもの。
オペレーションだけでなく初診カウンセリングや治療コンサルテーションも紙芝居であることが多いのです。
だから、院長やスタッフひとり一人が段階的にどういうスキルを身につけてレベルアップできるのかが問われる。
導入した最新の設備や院内のコミュニケーションシステムも扱う人のレベルが上がらないと成果に繋げることは出来ないからです。
何をどの様にレベルアップすれば治療の成果に繋がるのか？はドクターにとっては分かり易い。
治療技術や診断技術、治療システムなどを向上させるセミナーは多く開催されており学びながら実践することで身についていきやすいからです。
しかし、
・患者を必要な治療に動機づける
・患者を治療と定期管理で継続来院してもらう
・治療や治療システム、コンサルシステムの品質を経営的成果に結びつける
・導入した機器を経営的な成果に結びつける
・チームメンバーをまとめ上げ、課題達成へのモチベーションを上げていく
の場合には開業時点で実現できるレベルには限界があり、レベルの高いシステムを扱って成果を出せる様に院長とスタッフが計画的にレベルアップしていく必要があるのです。
このことは各種セミナーで学んだことを院内に落とし込む場合も同じです。
チームメンバーや院長がそのコンテンツを使って成果に結びつけられるレベルに到達していなければ治療の成果も経営の成果も出せない。
例えば、ゴルフで世界ＮＯ1の選手が使っているゴルフクラブを使っても同じスコアを出せないのと同じなのです。
開業しても、機器や仕組みを上手く扱って成果を出せる様にならなければ間違いなく苦戦する。
経営的な成果を出せると評判の高額な診療システムを導入しても、上手く扱えずに経営的な成果に結びつけられていない医院は結構あるのです。
最新の診療機器も効果を出せる診療システムも扱う人を選ぶのです。
だから、開業時に設備が揃っていないと経営的な成果を出せないと考えるのは間違いです。
院長の技術レベルや経営者としてのレベルによって導入しても良い機器や治療システムは変わる。
経営的な成果を出せる様になってから導入しても遅くはないと思うのです。
理想の機器や診療システムがあれば、先ずはそれを扱えるレベルになることを目指す。
そして現状の仕組みで経営的成果を出して資金を貯めていく。
形だけ揃えても治療や経営の成果をだせる訳ではないのです。
テーマ：歯科医院経営全般
Posted at 05:00
