おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
昨夜、テレビで格闘家の武尊(たける)がパニック障害になった経験を語っていた。
あれだけ強靭な肉体を持つ人であってもSNSでの心無い誹謗中傷によって心が壊れるのだと思った。
アドラーが「すべての悩みは対人関係の悩みである」と言った様に歯科医院でも人間関係を原因とした問題が多く発生しています。
そして問題が発生するのは相互理解が足りていないからだと私は感じているのです。
人間は誰もが得意にしている分野と苦手にしている分野があります。
そして自分が得意にしている分野を苦手にしている人を批判する傾向がある。
でも、自分が苦手にしている分野があることは横に置いているのです。
他人を批判するのは自分が弱い証拠。
この事は院長も例外ではありません。
チーム内の人間関係を良好に保つにはチームメンバーや自分が苦手にしている分野があることを皆で受容するところから始める必要がある。
医院が目指す目的地にたどり着く為に、お互いが苦手にしている分野を補い合う関係性を築く為に相互理解を深めることが必要なのです。
その時間を確保してチームメンバーが助け合える関係を築くのを仕掛けるのも院長の役割です。
最近の企業や医療機関では短時間で経営的成果を出すことが求められ、チームメンバー全員に心の余裕がなくなってきている。
だから以前なら見過ごせたミスも自分が精神的に追い込まれてくると看過できなくなってきているのです。
それが、目標管理システムの大きな副作用です(目標管理が駄目だと言っている訳ではありません)。
一方、人間には災害などの緊急時には助け合う本能があります。
また、社会や周りの人がが協力して困っている人を助けたいとも思っている。
そこをベースとしてチームビルディングを行なえば、チーム内で助け合って苦難を乗り越え目的地に到達することが出来るのです。
歯科医療においてはこちらの方が相性が良いのですが、企業的な管理方法が拡がり始めていることには懸念があります。
目的を共有し、自主的にチームメンバーが掲げる目標を決め、達成を目指す。
手段の目的化が発生する危険性は常にあるので注意が必要なのです。
世界と日本社会のスピードはこれからどんどん高速化し複雑になっていきます(飛脚→郵便→電話・メール→SNS、Zoom→?)。
様々なもののサイクルが高速化しているのです。
その中で医療機関もどう生き残っていくのかを考える必要がある。
しかし、どれだけDX化が進行しても社会に生きているのは生身の人間です。
そのことを考慮せずに高速化の波に乗ろうとすれば多くの脱落者を生むことになり、必死に食らいついてきたスタッフもどこかで疲弊して躓いた時に心が壊れ離脱することになるのです。
だから経営的に焦りすぎて自分にとって大切なスタッフを失わない様に気をつけてくださいね。
医療においては相互理解によって助け合いながら目的地に向かうのが最強最幸だと思うのですが・・・
(日本一の経営規模の医院にはなれませんが)。
先生はどう考えられますか?
Posted at 05:00