おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
多くの歯科医院ではスタッフが診療に係る業務と管理業務を兼任しています。
医院規模が大きくなるほど実務量は増え難易度は上がりますが、間接部門のコストを増やせる経営の体力がつくまでは専任スタッフを配置することは出来ないのです。
しかし、これからの10年で歯科医院の大型化は進み企業の様な経営管理部門を持つ歯科医院が増えてきます。
専任担当者だけでなく鍛えられた専任部隊が経営戦略やマーケティングを担いますので、多角化する場合でも成功確率は高い。
デジタル化投資をする資金力もありますし人材の採用力もありますので資質が高い人財も採用しやすくなるのです。
ちなみに超大型歯科医院と競合関係になるのは同じ収益モデルの大型歯科医院ですが、中規模歯科医院も収益モデルや治療コンテンツが重なると同じ土俵に上がることになるので注意が必要です。
ユニット3台の小規模零細歯科医院は中規模以上の歯科医院の真似をせずにニッチな方向を磨いてくださいね。
ただ、規模感も競合関係も地域によって変わります。
超大型歯科医院や大型歯科医院が進出してこない地域では中規模歯科医院でも優位性を保てますので、地域の基幹歯科医院になり得る。
やはり地域の状況を分析してどこにポジショニングするのかを決め、更なる優位性を確立する為に経営資源を集中投下することが大切。
マーケティングではバトルフィールドと言いますが、どこで戦うのかの選択を間違えると優位性は築けないのです。
基本的に超大型歯科医院は大きなマーケットで勝負してきますので、ポジショニングを間違えなければ患者の頭に「商品が違うお店」だという認知を築くことが出来ます。
歯科医院をスーパーマーケットとして考えれば顧客は品揃えが良く夜遅くまで営業している大型スーパーマーケットに行きがちです。
しかし、お年寄り世帯に重点を置き、栄養バランスに配慮し調理の手間を省いた日替わりお惣菜を自宅に届けるなど「かゆい所に手が届くサービス」を提供する。
お年寄り世帯の困りごとを助けるサービスを他の事業者と連携して提供するなど工夫すれば大型スーパーマーケットと差別化でき、経営資源を有効に使えるのです。
じゃあ、歯科医療需要においてそういうポジショニングは何かを考えるのです。
超大型歯科医院が進出してくる地域で開業しておられる大型歯科医院は競合関係になりますが得意分野を持つことで差別化が可能です。
超大型歯科医院がすべての面において優位性を持っている訳ではありませんので、そこをちゃんと見て経営の舵取りをすれば適者生存で長く活躍していける歯科医院を築けるのです。
競合と戦うだけが経営ではありませんので、どの道に進むべきかを考えてみてくださいね。
テーマ:歯科医院経営全般
Posted at 05:00