おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
例えば一日に100人の患者が来院しても余裕でこなせる医院とこなせない医院があります。
当り前のことですがユニット数、ドクター数、歯科衛生士数、診療スタッフ数、受付数、必要スキルが100人を治療する為に必要なだけ確保できていないと難しいのです。
では、100人の患者を診るのに必要な人員は?と聞かれて院長が答える人数はバラバラでしょう。
・チームメンバーの技術力、処理能力
・治療の区切りのつけかた
・治療内容
・治療品質
・院内システム
・間接業務
が医院によって違うからです。
例えば、一日に100人治療していた歯科医院で勤務ドクターが一人退職したら100人を治療できなくなるか?と言えば治療できるでしょう。
患者一人当たりにかけていた時間は減りますが、やることを必要最小限にしたり歯科衛生士のサポートを受けたりすれば100人の治療が出来る可能性は高いのです。
効率的にシフトしていけば受入れ患者数は増やせる。
ただし、医院が理想とする治療品質やホスピタリティを保てるのかは別問題なのです。
私は人員が足りていないと治療品質や理想とするホスピタリティを保てないのか?と問われたら明確に「NO」と答えます。
はじめから「時間がないから」「人が足りないから」と主張する人は人が足りていてもやりませんし、「何が何でもやる必要がある大切なこと」だと感じていないから工夫してやろうとしない。
一方、時間が無い中でも歯科医療として必要なことを工夫して実行している人の場合には、時間の余裕を与えてあげると更にレベルが上がるので院長はそれを見極める必要があるのです。
歯科医院の院長は提供する歯科医療の品質を高く保つ為に、
・チームメンバーの視点を「作業」から「目標→目的」に切り替える
・意識しなくても必要なことを実行できる仕組みに変える
・チームメンバーをティーチングによって徹底的に鍛え上げる
・チーム全体の処理力を高める
ことを実行しながら提供する歯科医療の品質を低下させない適正患者数(現時点での)を決める必要があるのです。
それを考えずに患者をドンドン詰め込んでいると適正処理人数を超え、
・患者からのクレームが増える
・スタッフが退職する
・治療単価が下がる
・治療品質が低下する
・患者満足度が低下する
などの影響が出て経営にもマイナスの影響が出る様になります。
歯科医院は生産性を上げながら提供する歯科医療の品質も上げていく必要がある時代。
一見、相反する要素に見えるのですが「公的医療制度」で診療しているのならば両立を目指すしかないのです。
テーマ:歯科医院経営全般
Posted at 05:00