おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
昔、テレビ番組の料理企画で料理の達人が料理の材料の購入に使えるお金がたしか2000円くらいで、料理は素人のテレビタレントがお金をいくら使っても良いという料理対決がありました。
それぞれが作った料理を「一方の料理は料理の達人が作ってもう一方は料理は素人のタレントが作りました」と回答者に伝え、どちらが達人が作った料理なのかを当ててもらったのです。
回答者の中には「高価な材料=料理の達人」という固定観念を持ち素人の料理を選んだ人もいたのですが、料理の味付けや盛り方をちゃんと見た審査員は安い材料で作った料理でも達人の方を選んだのです。
歯科医院経営でも同じで、院長の前にはどんな材料(経営資源)が揃っているのかはマチマチです。しかし、院長は目の前にある材料(経営資源)では不十分だと感じたとしても患者を満足させる必要があるのです。
経営資源はいつも不足していますので100%揃うまで待っていては経営が行き詰ってしまう。
だから走りながら体制を整える必要があるのです。
院長が今ある経営資源で質の高い歯科医療を提供しようとした場合、所有している経営資源(特に人材)の持ち味を熟知していてどう使えば活かすことが出来るのかを知っていることが大切。不満足な状態から始めて満足できる状態に近づけていくしかないのです。
院長が今いてくれる人材の活かし方を知って自立する様になったら、次は幹部やベテランスタッフが同じことが出来る様に導く。
その人について熟知して活かし方を知っている人が組織に増えれば、組織は成長し人が定着することで経営資源も充実し始めるのです。
機能する組織を作る為には「理想の型」をどこからか持ってきてメンバーにはめ込むやり方では上手くいかないことが多い(大抵は見学した医院から)。
目の前にいるひとり一人をちゃんと見て活かす方法を考えなければ長期的な発展は見込めないのです。
歯科医院に限らず組織は大きくなるのに合わせて発生する問題が増え複雑化していきます。
だから経営者である院長(+幹部)は問題が発生する前に院内の変化に気づき対策を進めなければならないのです。
スタッフの誰かの元気がなくなっていませんか?
誰かに負担が集中していませんか?
スタッフは疲弊していませんか?
スタッフの前で特定のスタッフを批判していませんか?
スタッフの働きやすさは確保できていますか?
キャンセルや治療中断が増えていませんか?
患者を待たせる時間が増えていませんか?
チームメンバーは作業ではなく患者を診ていますか?
チームメンバー同士で助け合えていますか?
Googleのマイナスの口コミが増えていませんか?
院長は心身ともに健康ですか?
院長は院内の変化に気づけていますか?
問題が発生した時に慌てるのではなく、早い段階で気づいて問題の発生を防ぐ。
院長一人から始めた取り組みへの協力者が少しづつ増えていき、組織が少しづつ強くなっていく。
その為に大切なことは発生した問題から逃げずに真摯に解決に取り組むことだと感じます。
経営資源が足りないと嘆くのではなく、今いてくれるスタッフを大切にしながら理想の未来を築いていく。
とても大切だと思うのです。
Posted at 05:00