おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
日本では都道府県や市町村によって健康指数が違い歯科医療需要が少しづつ違っています。そして地域経済や物価、人件費なども違いますので歯科医院経営では収益モデルを選ぶ時にそのことを考えておく必要があるのです。
今日は大都市部の歯科医院経営における経営リスクについて考えてみたいと思います。
「これから大都市の中心部は経営力のある歯科医院しか結果を残せない」と私は考えています。
経営力とは「マーケティング力の高さ」「収益性の高さ」「医院ブランド」「専門性(独自性)の高さ」「企業としてのレベル」「チームの成長度」等を指します。
戦略性と企業としてのレベルが高い超大型歯科医院が増えてきていることを考えると、大都市のマーケットは更にレッドオーシャンが加速し経営的に苦戦する院長が増えると思うのです。
そのことを裏付ける要素としては、
・人件費と採用費が更に上昇する
・物価が高い
・家賃が高い
・建設坪単価が高い
・強い競合歯科医院が分院を出す
・採用面では超大型歯科医院が有利になっていく
・新興感染症流行時の経営リスクが高い(政治的リスク)
・駅前立地では拡張性を担保しにくい(1医院で)
・患者も多いが歯科医院も多い
・医院1件当たりの歯科衛生士数が少ない
そして、経営コストが高いのに診療報酬が全国同一なので保険診療における採算性が低いことです。
そういう状況の中で歯科医院が生き残っていくには①小規模でも収益性が高い歯科医院、②大きくブランド力がある歯科医院、③ニッチな隙間にポジショニングする歯科医院など、「どうすれば収益性が高くなるのか?」を考えながら収益モデルを組み立てていくしかないのです。
同じ商品を販売するなら「専門性などのエッジの立っている医院」「ブランド力がある大きな歯科医院」が需要を取っていく。
現在の歯科医療コンテンツでは「アライナー矯正」や「インプラント」がその代表例だと言えます。
大都市部の歯科医院経営においては「レイトマジョリティ」は最悪です。
マーケットに参入した時にはマーケットが成熟期から衰退期に入っており収益性も悪くなっている。
つまりかけたコストに見合う収益を得られずに経営の体力を消費してしまうのです。
大都市部で歯科医院を経営するのなら院長が「アーリーアダプタ」であることが成功条件になります。
大きく変化していく経営環境と歯科医療需要の変化を敏感に感じ取りマーケットが成長期に入る少し手前で参入し需要を一気に掴む。
それが出来る院長しか大都市部の歯科医院経営は荷が重いのです。
Posted at 05:00