おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
今年、50歳以上の人口が初めて全国民の50%を超えます。
そして来年は団塊の世代の全員が75歳以上になるのです。
2024年で50~53歳となる団塊ジュニア世代(約980万人)が50歳を超えますので、これからの20年はどの業種も高齢者を意識した事業を考えていく必要があるのです。
一部の施設ではエスカレーターのスピードが低速に変わるなど対応が進んでいますが、歯科医院ではこれから高齢者にどの様に配慮していく必要があるのでしょうか?
少し考えてみます。
先ず、介助が必要な方が来院されたら「介助対応リスト」を作成しておくことをお勧め致します。
高齢の患者さんでも介助されるのを嫌がる人もいますし、歩くこと一つをとってもどの様に支えてあげると歩きやすいのかは人によって違うからです。
他にも例えば、
・聞き取り易い声の大きさ、トーン、スピード
・バリアフリー化
・ユニットへの案内速度
・案内するユニット
・腰の曲がった患者への配慮、クッション、チェアーの角度
・患者の交通手段把握、帰りのバス等の時間への配慮
・この後の予定への配慮
・問診票記入補助
・荷物
・受診回数、期間
・高額療養費を意識した予約の取り方
・病歴、投薬歴の把握
・認知度の把握
・主治医との連携
・受診時の体調把握と配慮(バイタル測定など)
・治療説明は紙に書いて渡す
・重要なことは家族にも報告、必要な場合は同席してもらう
・患者の「家族への遠慮」に対する配慮
・寒さへの配慮
・チラシ、説明文の文字の大きさ
・会計場所の配慮
等でまだまだあると思います。
私は足腰の悪い患者の予約は待合室から一番近いユニットで取るべきだと思いますし、ご家族との関係を築いて口腔内の状況を説明しておいて家でもご家族によるケアが受けられる様にするべきだと思います。
当然、ご家族が来院を嫌がる場合もあるでしょうが、ご家族が高齢の親等の口腔内の状態を知っておくことは重要だと思うのです。
私の母の主治医の歯科医師(院長)は母の口腔内の状況を私に丁寧に説明してくださいますし、私から家での状況も伝える様にしています。
また、母の健康状態によっては医師、PT、ケアマネ、デイケア施設、かかりつけ薬局にも私から電話をして報告するのです。
これからは「連携の時代」です。
だからご家族が来院出来ないのであればサマリーを書いてご家族に丁寧に報告した方が良いと思います。
患者の健康を守る為には多職種の連携にご家族を巻き込むことが大切。
国は歯科医療機関に高齢者だけでなく「障害者(児)」「医療ケア児」「認知症患者」「時間外」等への対応も求めているのです。
なので先生の医院でも高齢の患者等の健康を守る為にどんな事に配慮し、連携する必要があるのかについて話し合ってみてくださいね。
テーマ:その他
Posted at 05:00