おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
「ハーズバーグの二要因理論が再び注目されている」という記事を見かけました。
二要因理論とは
◆衛生要因
・職場の方針、規則
・給与、雇用形態
・勤務時間
・メンタルヘルスへの対応
・教育研修制度
・働きやすさ(柔軟な働き方のし易さ)
・人間関係
・社内コミュニケーション
・管理監督の在り方
などで、満たされないと「不満足」を感じますが満たされてもストレスは低減されるが「満足」には繋がらない要素。
◆動機づけ要因
・自己成長
・目標達成
・ビジョンの魅力
・キャリアプランの魅力
・集団的効力感
・責任(権限)
・仕事の面白味
・周りからの承認
・成功体験
・企業と自身の社会的貢献度
・アイデンティティ
などで満たされなくても「不満足」とはならないが満たされると「満足」に繋がる可能性が高いものを指します。
ただし、これらは調査がおこなわれた1959年における統計を分析したものです。
だから「そういう傾向が強い」というものであり、すべてのスタッフに当てはまるものでもないのですが、企業としての環境整備としては大切なことだと感じます。
いまは「脱マス」の時代です。
「マスマーケティング」「マスメディア」が勢いを失い、人が求めることが多様化していますので「個」を理解して対応することが求められるのです。
これは「サラリーマンを大量に生み出す昭和の教育制度」の崩壊を表していて、教育制度も変わりつつありますので社会としては正しい方向に向かっていると感じます。
歯科医院もベースの環境整備は「二要因論」を参考にして整備する必要があると感じますが、遣り甲斐を感じて長く働いてもらうには「動機づけ要因」「衛生要因」の整備を「個」のレベルにまで細分化して対応していく必要があると感じます。
大きな企業では個のレベルでの対応の難易度が高く歯科医療機関の規模だから実行できる強みでもあると感じるのです。
そういう意味では「機能する組織」も個々の医院の状況に合わせて作っていく必要がある。
もともと医院ごとに経営資源が違うのに「組織論の型」がどの医院にも当てはまって活用できる訳でもないのですが、「二要因論」や「心理的安全性」の様に本質の部分への理解が足りないままに表面だけ真似しようとするから上手くいかない。
「スタッフひとり一人を理解して、チームの特性を活かして組織を作り上げた方が上手くいくのに・・」と歯科医院のチームビルディングに関わっていて感じるのです。
「二要因理論」を活用する時には実際には「マズローの欲求5階層説」の様に個人の成長度や時代(世代)、社会的背景なども影響してくると感じます。
まあ、理論的なことはさておいて院長や幹部は「チームメンバーひとり一人のことをしっかり理解する」ことを先ずは大切にしていただければと思います。
頑張ってくださいね。
テーマ:歯科医院経営全般
Posted at 05:00