おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
昨日のブログで「稼働日数」「稼働時間」「枠数」などを見える化して経営対策をおこなう必要性について書きました。
では、その後はどうすれば良いのでしょうか?
それは、枠数に「平均治療単価(歯科医師)」「平均施術単価(歯科衛生士枠)」を掛け算して先ずは保険治療で確保できる最大売上額を計算して頂きたいのです。.
実際にはドクターが院内の治療コーディネーターと連携して治療説明を丁寧におこなうことで自費治療を選ぶ患者が増えていくのですが、先ずは保険治療だけで確保できる最大売上額を増やすことが大切なのです。
さて、実際に1年間診療を続けていくと枠数は想定より減ることの方が多いのですが、どうすれば閉じている枠を空けられるか?枠数を増やせるのか?を考えて実行していくことが必要なのです。
ただし、理想としては組織力の強化の為に約1割の時間を第二象限に当てる必要があります。
よく、予約がいっぱいでアポイントの時間を確保する為にミーティング時間がどんどん削られていく医院がありますが、それでは今は良くても中期的に経営面での壁にぶつかることになります。
仕組みの構築や学びの時間、理想について話し合う時間など、確保するべき時間をキープした残りの時間で生産性を上げられる医院が長期的に成功するのです。
ここでもう一つお考え頂きたいのは「治療単価と施術単価を上げられないか?」ということです。
治療において単価を上げる方法には主に①自費治療を増やす②治療技術と診断力を高め治療計画を厚くすることで「治療単価」「患者単価」を上げる、があります。
もちろん、保険治療においては青本(歯科点数表の解釈等)に沿って治療をおこなう必要があります。
しかし近年は萎縮診療傾向が強く本来算定できる点数を算定していない場合もありますので、治療の必要性を説明できるのであれば萎縮する必要はないと考えます。
特に「管理料」「加算点数」の様に点数は低くてもベースをアップさせることが出来るものは算定基準を満たして漏らさずに算定して頂きたいです。
このベースアップ分は固定費や変動費を負担する必要がなく金額は低くても収益性が高い。だから軽視してはいけないのです。
惰性で診療を続ければ前年と同じ結果しか得られない。逆にジリ貧になっていく。
そう感じます。
毎年、新たなことにも取り組んでその中で患者と歯科医院経営にプラスになるものを見つけてレベルアップさせる。
毎年、チームの能力を高めて保険で算定できる項目を増やしていく。
昨年と違う今年、昨日と違う今日を意識的に生み出し積み重ねていく地道な取組みによって花は咲くのです。
でなければ高速化しながら変化していく経営環境の変化にもついていけなくなる。
平成24年から始まった地域包括ケアシステムの意味を理解し地道に毎回の診療報酬改定に対応してきた医院と、よく分からないし面倒だと対応してこなかった医院の経営格差はかなり開いてきています。
そして一度生まれた格差は一朝一夕には埋められないのです。
テーマ:歯科医院経営全般
Posted at 05:00