おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
令和6年の診療報報酬改定の改定率が決まった様です。
診療報酬本体は0.88%のプラス改定、介護報酬も1.59%のプラス改定です。
だからと言って医療機関が安心できるのかと言えば答えは「NO」です。
今回の改定論議では歯科医療に関して「歯科医療3」まで出されました。
①病院における歯科医療
②医科歯科連携、医歯薬連携
③ライフステージに応じた口腔機能の管理
⑤障害者、有病者、認知症の人への歯科医療
だけで別途、審議の時間が設けられたのです。
これは国が歯科医療に求める役割が変化し期待度が上がっている証拠です。
しかし、すべての歯科医療機関がこの領域に対応でき診療報酬を得られる訳ではないのです。
実際に「か強診」も令和4年の時点で歯科医院全体の17%程度であり思う様には増えていない。
その理由の一つとして「訪問回数」があるのですが、現在設定されている訪問回数をクリアできない医院では上記の改定内容に対応することは困難なのです。
今回、「か強診」の基準にも小児に関する新たな基準が加わりそうですし、CAD/CAM冠の適用範囲の見直しもありそうです。
歯科衛生士の役割や歯科衛生実地指導の見直し、技工士との連携に関する評価、クラウンブリッジ維持管理料の対象の見直しなど盛だくさんとなりそうです。
補綴など従来の項目の引上げにどれ位の予算が使われ、点数がどうなるのは1月に審議される予定です。
今回、令和4年の改定率の倍近い改定予算が確保されました。
しかし、これは単純に従来の項目の点数が引き上げられるという単純なものではないのです。
私自身は今回の改定内容を見て、「多くの歯科医院はついていけずにふるい落とされるな」と感じたのです。
改定内容を精査して医院ごとに何に対応すれば医院の未来が切り拓けるのか?を考えるべきだと感じます。
私もこれからクライアントの医院ごとに改定内容の何に対応するべきかを精査して院長に提案したいと考えています。
規模が大きな歯科医院でも改定内容のすべてに対応することは不可能ですし、経営資源の配分から見て医院ごとに手を出してはいけない分野もある。
今回の改定内容を見て本当に危機感しかありません。
先生も年末年始にしっかり戦略を練ってくださいね。
Posted at 05:00