おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
私はネットやGoogleマップなどで地域の少子高齢化の影響、様々な地域の交通インフラの減便・廃止、駅前の繁栄と衰退、地域産業の好不調、日本経済などを日々調べていることもあり、GoogleやYahooではそういう記事が多く表示されます。
昨夜もNHKテレビで鳥取のJA系スーパーのうち17店舗が相次いで閉店するという「買い物難民」についての特集をしていましたし、岐阜から百貨店が無くなると言うネット記事も見ました。
もちろん、買い物弱者や交通弱者への対策は地域行政や事業者を含めて懸命におこなっておられますが、もう関係者の努力だけではどうしようもない段階にまできている地域もあると感じるのです。
地域が不便になってくると車で遠くの大型店に出かけたりECサイトでの購入量が増えていきます。そしてその事が地域経済の更なる打撃になる。
JRなどは赤字路線の赤字額を発表していますが、鉄道事業自体もネット会議の増加や自宅勤務の増加などで苦戦しており、企業としては背に腹は代えられぬと赤字路線の廃止に踏み切るタイミングがどこかで来る気がするのです。
今回、バスの廃止や減便が相次いだのも他の事業者が減便を発表したタイミングでなら発表しやすくネットなどで批判されにくいからです。
スーパーなどの事業者も鉄道バス事業者も、もちろん廃業したくてしている訳ではない。
利用者が減ってきているので経営的に成立しなくなり人手不足で仕方なく廃業や減便せざるを得ないのです。
時代の流れ・・と言ってしまえば簡単ですが、私たちは地域の経済圏より「便利さ」「最新」「品揃え」「手軽さ」を重視し過ぎた為に、私たちにとって不可欠な地域経済を自分で壊して不便にしていっているとも感じるのです。
自治会などの地域コミュニティも高齢化や入会者の減少で成立しなくなってきていますし、地域の文化的行事の維持にも苦戦している。
地域包括ケアシステム自体を私は否定しませんが、私たちがもっと地域のお店やコミュニティに目を向けなければ地域の相互扶助自体が成り立たなくなって、地域包括ケアシステムも成立しなくなっていくとも感じるのです。
もちろん、歯科医院も地域の重要なインフラの一員であり地域経済の衰退によって大きな影響を受ける様になっていきます。
今は大丈夫だと見えている診療圏でも日々変化が起こっていて住民の生活動線も変化している。
その変化と歯科医院経営への影響の重大性に大多数の院長が気づくのはもっと先なのですが、気づいた時には対策しようがないだろうなと感じるのです。
NHKの特集でも言っていましたが、買い物が不便になることによって健康への悪影響が出始め、地域医療へのアクセスが不便になることによって重症化が進む。
そんな状態を防ぐ為にもプライマリケアを担われる開業保険医の院長には頑張って経営的にも発展していただきたい。
そう思うのです。
Posted at 05:00