おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
ユニット3台の歯科医院では設備や材料も大切に使う必要があります。
設備は減価償却が終わったから買い替えるという発想では駄目だし修理しながら長く使えるメーカーを選ぶ必要があるのです。
安いからという考えで選ぶと使い勝手の悪さにイライラすることも多い。
例えばユニットの中には使っていると首や腰が痛くなり、一日使うとドッと疲れてしまうものもあるようですので選ぶ時には注意が必要なのです。
30年以上前に釣りを始めた私が安い釣り道具を購入して安さを自慢していると、会社の先輩が「少し背伸びをして良いものを買い、それを大切に使え」と教えてくれました。
安すぎる道具を買うと釣りの技術が向上したら道具の性能に不満を感じて買い替える様になる。結局、最初から良いものを買う方が不満を感じないし愛着を感じて長く使うので得だという先輩からの教えでした。
歯科医院のでもブランド力がある高い設備に憧れを抱いて経営が安定してくると導入される院長が一定数おられます。
そして、昔の私の様に安いからと飛びつかれる院長もおられるのです。
昔、私は勤務していた開業医団体で医療機器・材料の企画担当をしたことがあるのですが、会員の医院に案内する商品を選ぶ基準は「事業者の姿勢」「営業マンの質」「長く続いている会社かどうか」「故障した時の対応力」「保守の仕組みと料金」が優先でした。開業医団体は会員の医療機関からの信用が高いので、安くても院長にとってプラスにならない商品や事業者を案内してしまわない様に担当役員のドクターによる企画会議に出す前に真剣に商品や事業者を選んでしました。
とにかく「医者や歯医者に自社の商品を売り込んで儲けたい」という姿勢の営業マンや社長が私がいた開業医団体にも途切れずにやってきました。
その中で「開業保険医や医療の先にいる患者に貢献したい」という姿勢の事業者を選ぶのに必死だったのです。
その時の経験から、院長は付合う事業者を間違えば無駄なお金を使わされてお金を失うと感じています。
経営の個別相談で医院に伺って「えっ、この売上でこの設備必要??」と感じることもありますし、バックヤードに必要量以上の材料の在庫が置いてある歯科医院もある。
これは投下したお金が過剰設備や過剰在庫に置き換わって「資金が寝ている状態」となっていて、お金が効果的に働いていない状態です。
良い設備を長く使うことは重要ですが、ブランド価値が商品価格に乗って高額になっているものを購入してはいけません。
ユニット3台の院長は無駄遣いをせずにお金を上手く使って残るお金を増やすことが大切なのです。
私は院長にその分野のトップ企業ではなく品質に大きな差がない物の場合は二番手三番手企業をお勧めしていました。
専門性ブランドで患者が集まる歯科医院以外は最先端の診断機器など必要ない。
小規模零細歯科医院と大きな歯科医院との経営格差が拡がっていくのを感じる度に「小さな歯科医院は大きな歯科医院の真似をしないで」と願うのです。
テーマ:歯科医院経営全般
Posted at 05:00