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◆歯科医院経営ブログ

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院長一人ユニット3台の歯科医院の経営基本戦略とは?  [2023年11月13日]
 
おはようございます。
 
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
 
 
院長一人ユニット3台の歯科医院の基本的経営戦略は「ランチェスターの弱者の戦略」です。
例えば先生の歯科医院の近くに大きな歯科医院が分院を出してきて、治療メニューやターゲット層が先生の医院と被っているなら勝ち目はありません。
 
新しい設備や医療機器を導入て対抗しようとしても経営の体力を奪われるだけで勝つことは出来ないのです。
 
 
 
じゃあ、ユニット3台の院長がどんな戦略を取るのかと言えば、大きな歯科医院と被らないニッチな分野の治療技術を磨きコアな患者を取りに行くのです。
大きな歯科医院が狙うのはインプラントや矯正などの比較的大きな自費のマーケットです。だから同じマーケットで戦おうとせずに違うマーケットで優位性を築くのです。
 
 
 
小規模零細歯科医院が優位性を築けるのは「一つの分野」だけです。
例えば、インプラントが強い歯科医院が近くにあるならインプラントは捨てて自費のデンチャーの技術を磨き、患者ニーズを探りながら「Want(患者が欲しいモノやサービス)」を見つける。
 
 
 
例えば私なら「入れ歯を長くお使い頂く為に」という冊子を作成し、正しい使い方や手入れの仕方、手入れに使う道具の紹介などをまとめ、「よくあるご質問」で患者が疑問に思うことに回答したり、上手く使えなくて「放置」しないように、入れ歯を利用する患者の視点で写真入りで情報を伝えます。
そして終了コンサルで冊子の説明をしながら、「私たちは入れ歯を作ったら終わりだとは考えていません。患者さんが美味しく食事をする為に生涯寄り添っていくパートナーでありたいと思うのです」とお伝えするのです。
使えなくて放置することで口腔内の状態は更に悪化していくので、困った時には遠慮なく相談して欲しいという院長の写真とコメントを入れて。
75歳位まででインターネットを利用する患者には動画サイトの案内も有効だと思います。
 
 
健康教室を開催したり入れ歯の患者向けの院内ニュースを発行する、無料入れ歯洗浄券をプレゼントするといったひと昔前のアナログな方法もデンチャーの患者層には合うと思います。
これらの取組みはとても面倒でなかなか続けられないし多くの医院では取り組みを始めても効果がでないと止めてしまう。
だから工夫しながらやり続けた院長だけが患者の信頼を勝ち取れるのです。
 
 
医院のスタッフには、自費のデンチャーは道具でありそれを患者が上手く使って美味しく食事ができる様にならなければ意味がない。だから患者ひとり一人に徹底的に寄り添うのだと話し協力を求めます。
患者とのパーソナルな関わり方は小規模な歯科医院の強みでもありますので、そこを磨いていくのです。
「戦略」「マーケティング」などのテクニックを知らなくても、徹底的に患者に寄り添っている医療機関は私が開業医団体に入局した40年前にも患者で溢れていました。
 
 
 
「上を見ずに患者を見る」
 
大きな歯科医院が得意とする分野は捨てて優位に立てるニッチなフィールドを探すのです。
そしてユニット3台の院長が輝けるフィールドは患者を観察し続けることで見つかるのです。
 
 
例えば眼鏡業界は格安眼鏡の登場で経営が傾いた企業が増えたのですが、ビジョン眼鏡はターゲットを中年以上に変更し、老眼層の「見えない」に寄り添うことで復活しました。
格安眼鏡店に対抗して価格競争をした企業は経営の体力を奪われ、どんどん消えていっています。
 
 
 
大きな資本とは戦わずにニッチな分野で輝く。
それが弱者の戦略の基本なのです。
 
 
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