おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
昨日は過去2回の診療報酬改定からの流れも考慮しながら2024年歯科診療報酬改定の内容を予測していました。
それと最近の物価上昇を併せて考えた答えは、
営業利益率が構造的に低い歯科医院はこれから厳しいだろうなという事です。
例えば国が歯科医療に求めていることは人手もお金もかかる。そして受け取れる診療報酬ではペイしないものが増えているのです。
クライアントの院長と話していたのですが、保険医療機関経営にとっては大変な時代になってきた。
しかし、若い勤務ドクターはそういう危機感を持っていないというのです。
今はテナント開業で7,000~8,000万円かかる時代だそうです。
開業資金の多くを銀行から借り入れ、最初は保険診療中心で返済していく事の責任を若い勤務ドクターは本当に理解できているのでしょうか?
一方、すでに開業しておられる院長も難しい経営判断が求められます。
収益性を考えずに経営対策(?)をすれば営業利益を減らしてしまうからです。
医院によって営業利益率には大きな差があります。
個人経営同士と医療法人同士でも違いますし、分院展開している医院と1件だけの医院でも違いますので、今後の賃上げやコストアップを想定して営業利益率を何%確保することが必要なのかを顧問の会計事務所と相談して頂きたいのです(歯科医院の顧問先が少ない会計事務所に聞いても難しいかもしれません)。
まずは営業利益率を高める戦略が必要だと感じます。
最近では採用費や人件費も上がっていますし、金利上昇圧力も更に高まっています。
そんな中で営業利益を考えずに新たな投資をすることはかなり危険な綱渡りとなる。
いまの時代は既存の強みを強化する「同心円的多角化」を中心に戦術を組みたてるべきであり、未開拓分野への多角化のリスクは高いので避けるべきなのです。
アライナー矯正で規模を拡大している院長もリスクが高くなっていますので気をつけてくださいね。
Posted at 05:00