おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
歯科医院ではマニュアルレベル以上の接客ができるスタッフを育てられるかが大切だと感じます。
分院展開の場合には分院長のマネジメント能力によってレベルが左右されない様に、マニュアルによって標準化しておく必要がある。
しかし、マニュアルによって標準化レベルはある程度までは高められても、基本を守ることが求められるマニュアル接客では患者の感情をプラスに動かすことは出来ないのです。
そういう意味では1つの医院で長く働くスタッフが多い医院が患者との良好な関係を築きやすいと感じます。
マニュアルレベルの接客を卒業した中堅スタッフには是非とも「行動規準レベル」の接客に挑戦して頂きたいと私は考えています。
例えば東京ディズニーリゾートでは、
①安全
②礼儀正しさ
③インクルージョン
④ショー
⑤効率
という行動規準(The Five Keys)が決められて下位概念が成立しても上位概念が満たされなければ実行してはいけないことになっています。
マニュアル(規則ではなくみんなの常識と作業手順)は存在するのですが「GIVE HAPPINESS」に基づくキャストの行動が許され、やがてキャストの素晴らしいアイデアが全体のスタンダードとなっていくのです。
もちろん、行動規準は企業ごとに決めるのですが、もし、ディズニーの行動規準を先生の歯科医院に当てはめたとしてら医療接客はどうあるべきなのでしょうか?
例えば、
オンタイム診療を重視している歯科医院で治療途中に患者が治療への不安を訴えてきた。
診療自体は少し遅れており、ドクターも歯科衛生士も治療コーデネーターも次の予定が詰まっている。
こういう事例を出して、
さて、患者に寄り添った治療をする為にはこの時の対応法としてどんな方法がある?
3分で話し合ってチームごとに発表し、医院としての対応を決めてください。
と勤務ドクターやスタッフに質問するのです。
もちろん、ワークはブレインストーミングを使って行います。
「〇〇だから出来ない」という現状に縛られずに理想について話し合う為に心理的安全性の確保が必要だからです。
スタッフが日常診療で行動規準の上位概念を実行しようとしているのに院長や勤務ドクターが「効率(下位概念)」視点で駄目だしするのは厳禁です。
患者の為にと考えておこなったスタッフの行動を否定すればABC理論から考えても二度と自分で考えて行動しなくなりますので注意が必要なのです。
院長がついやってしまうスタッフの意見への駄目出しもNGですので気をつけてくださいね。
マニュアルレベルを卒業したスタッフには行動規準レベルの行動について考え実行してもらう。
自分達で考えて行動に移すことで行動規準レベルの接客が少しづつ可能になるのです。
テーマ:歯科医院経営全般
Posted at 05:00