おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
業種によってはAI活用による受付などの自動化が加速しており、今後は歯科の業界でも一部の医院で受付などを「自動化・デジタル化」しようとする動きが強まるでしょう。
しかし、「自動化・デジタル化」が合う歯科医院と合わない歯科医院があるので注意が必要です。
合う医院のは大都市部の駅前などにあり手軽に手続きをして治療に通えることを強みにしている比較的大きな歯科医院です。
すでにネット予約もされているでしょうし、手軽さに価値を感じる患者が集まる歯科医院には「自動化・デジタル化」は相性が良いのです。
デジタルネイティブである若い人や忙しいビジネスマンなどとの相性が良いと言えるでしょう。
一方、合いにくいのは「患者との密着性」「かゆいところに手が届く」を重視して医院づくりをしている歯科医院。
患者の中にはスタッフとの会話を楽しみに通っている人もいますので、「自動化・デジタル化」することで患者にとっての医院の魅力が一つ消えることになるのです。
歯科医院の待合室と治療室の「流れる時間の早さ」「人との接触時間」をどれ位に設定するのか?
例えば、受付⇒治療⇒会計までの流れをデジタル技術などを使って高速化・自動化すれば効率は上がります。
しかし、そのままで対策しなければ院長やスタッフとの会話を楽しみにし相談相手として頼りにしていた患者の満足度は下がる可能性が高い。
人材採用は難しくなるし保険診療は効率化しないと採算が取れない・・・
だから一定のデジタル化や自動化はやむを得ないのですがブランドコンセプトを明確にして活用を考えないと後悔することになる。
例えば、オンライン会議が普及して確かに便利なのですが、やはり実際に会った時の距離感とはまったく違います。
やはり、人はリアルに触れ合うことで感じたり得るものがあるのです。
それと同じで、院内で患者との信頼関係を築きたいのならば絶対に「自動化・デジタル化」してはいけない領域があるのです。
これから3~5年で社会の「自動化・デジタル化」は一定度進み、2030年頃からは一気に進むのは間違いない。
生成AIのアバターや無人化店舗、自動運転交通機関、オンライン診断・診療、遠隔医療、カンファレンス、AIオンライン相談なども日常的に見かける様になるでしょう。
しかし重要なのは人そのものや人の心がデジタル化するのではないという事。
そこを読み違えて「自動化・デジタル化」に偏り過ぎると医療機関は失敗するのです。
Posted at 05:00