おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
院長がご自分の理念を共同体理念に昇華させ、医院が地域にとって不可欠な存在となるには「組織づくり」や「人」について学ぶ必要があります。
何故ならスタッフも勤務ドクターも患者も事業者も感情の生き物であり、それを理解して丁寧に扱わなければ院長の主張が正しくても誰も共感してくれないからです。
そして組織づくりの取組みの質によって人の成長が左右され「落とし込み力」や「生産性」など経営結果の差に繋がるのです。
つまり、組織づくりこそが医院経営の根幹だと言えます。
組織づくりとは目的と目標をチームメンバーで共有し目的の実現の為にチームメンバーが自覚的に動いていく文化と仕組みを作ること。
価値観などの根幹部分をチームメンバー間で一致させて患者に接することで医院からのメッセージが患者に伝わり、患者が医院の魅力を周りに拡散してくれる様になるのです。
具体的には、院内ミーティングの実施法、育成マニュアルとカリキュラム、面談法、人事評価、権限委譲と幹部育成、スタッフの自己実現支援・・・など多くの仕組みを段階的に導入し、どれだけ質を高められるのかが大切なのです。
実際には経営的な成果を出しチームメンバーの成長に合わせて組織化(ボトムアップの取り入れ)することが肝要であり、トップダウンを段階的に手放すタイミングは医院の状況によって違うと感じます。
では、組織づくりは具体的にどう行えば良いのでしょうか?
先ずは院長が歯科医療従事者として正しいと思っていることをスタッフに話し院長が徹底してそれを実践し続けること。
まずは院長の率先的リーダーシップによって巻き込み力を生み出すことが大切で、院長が口で良い事を言っていても実際の行動が違っている時点でスタッフはその矛盾に冷めてしまう。
組織づくりでは仕組化することが沢山ありますが、第一段階の「リーダーとしてメンバーの信頼を勝ち取る」ことが出来なければスタッフに何を言っても響かなくなるのです。
第二段階の「教育」については次の機会に書きたいと思います(優先順位は重要です)。
この組織づくりを始めるリーダーとしての姿勢は日常での人間関係の構築にも役立ちます。
例えば、上位ステージにおられる院長は若い院長と少し話すだけで成長レベルを見抜かれる。
上位ステージにおられる方と接するには守るべきルールがありますが、それを知らずに経営のノウハウを聞き出してやろうとすると魂胆を簡単に見破られて相手にされなくなってしまうのです。
大切なのは歯科医療に取り組む謙虚な姿勢、メンターから学ぶ謙虚な姿勢であり、上位ステージの院長に「この若い院長にいろいろと教えてあげたい」と感じてもらえなければ自分で試行錯誤するしかない。
間違いなく「守・破・離」の「守」から未来は開けると感じます。
この様に、組織づくりの基本やリーダーとしての心構えは経営者としての成長に不可欠なものです。
組織づくりに即効性はあまりなく「第二象限」に分類されることが多いのですが、後回しにしていると高く飛べなくなる。
そういう理由で院長には「組織づくり」について学んで実践して頂きたいと私は考えています。
テーマ:歯科医院経営全般
Posted at 05:00