おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
歯科医院の患者を大まかに分けてみると。
・新患
・再初診患者
・再診患者
・治療終了患者
・歯周治療患者
・定期管理患者
・健診患者
・歯列矯正患者
・ホワイトニング患者
・口腔機能管理患者
・居宅患者
・訪問連携施設患者
・多職種連携によってケアされている患者
などでしょうか。
院長ごとに得意分野や経営資源は違いますので院長がどんな診療に取り組まれているのかも違います。
ただ経営資源を集中して投下できているか?を院長は考えなくてはいけないのです。
院長によってはご自分の興味にそって学び治療コンテンツや設備を増やされる方がいます。
また、経営への不安からホームページで標榜する治療メニューを増やされる方もいる。
しかし、院長の理念が実現できるバトルフィールドで収益性が見込めるポジショニングを選び、ペルソナ患者が「私に必要だから欲しい」と言ってくれる様な治療コンテンツや医療サービスに集中しなければ成果は出せない。
幅広い分野の治療で事業の柱を作れるのは一部の院長だけなのです。
原則は「縦に深く掘ってから横に拡げる」です。
機械工具や工場用副資材を扱うトラスコ中山というプロツールカンパニーがありますが、どんなマニアックな工具も数年に1度しか売れない工具も在庫している。
だから顧客も先ずはトラスコ中山のデジタルカタログを検索してみる。
こういう戦略を取れると強いのですが誰でもが真似できる訳ではないのです。
だから経営資源を集中投下するべき部門を見つけてそこで結果を出す。
その為に経営資源を多く消費しているが成果を出せていない部門の扱いを見直して頂きたいのです。
以前、ブログでも書いたと思いますが、
開業医団体勤務時代に経営相談(経営難)で訪問した医科の院長が「経営対策の為に内視鏡を買い替えたい」と仰ったので「月に何人の患者さんに使われますか?」と質問しました。
すると院長は「月に多くて2人位です」と仰ったのです。
私は「内視鏡を買い替えるなら内視鏡を使う必要性がある患者が集まる医院を作らなければなりません」とお話させて頂きましたが、院長は患者数を増やしたいとは考えておらず最新の内視鏡を使ってみたいというのが本当の理由でした。
最新の診断機器を使ってみたいと考えられることは悪い事ではないです。
患者により質の高い治療を提供したいと考えられることも素晴らしいことです。
しかし、院長が保険医療を中心に取り組まれているのならば経営的な問題が発生し易いのです。
経営者として判断するならば経営的成果を裏付ける根拠が先ずは必要になると考えます。
ちなみに、管理会計に「設備の導入によるキャッシュアウトの元が取れたか?を計算する方法」がありますので、興味がありましたら会計事務所に計算を依頼してみてくださいね。
これから1.5次歯科医療機関や超大型歯科医院、デジタル分野を活用した治療などが増えていきますので、院長の中には同じようにしてみたいと思われる方がおられるかもしれません。
しかし、その経営ステージにたどり着くには登っていくべき経営のSTEPがある。
それを飛ばして外側だけ真似しようとしても薄いメッキは剥がれ、経営に悪影響を及ぼしてしまうのです。
テーマ:歯科医院経営全般
Posted at 05:00