おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
AI化、RPAによる作業の自動化、ロボティクスによる労働力の代替がどんどん進んでいます。
いずれ、AIなどが得意にする「情報処理力」や「マニュアル化できる作業」はコンピュータやロボットによって置き換わって人は要らなくなっていくのです。
残るのは、
①「1+1=そのケースによって解が違う」の様に解が決まっていない仕事
②ネット上や学界などの文献、判例集などでは情報や正解が探せない仕事
③エッセンシャルワーカーのうち自動化やAI化で採算が取れない仕事(ただし給料が低い)
でしょうか?
「NTT/東京大学/理研/JST」のチームが量子コンピュータ開発において現時点での世界最高スピードをたたき出したというニュースも流れてきましたので、人間がおこなっている仕事でAIなどに置き換わる業種が増えるのも2030年より前倒しされるかもしれません。
スマホで金融機関(銀行とは限らない)に融資を申し込み、瞬間にAIが与信をおこない電子マネーで振り込まれる時代も現実になっていくのです。
DX化のもう一つの課題であるインフラ整備は日本の場合には世界から大きくおくれていますが、ここにきて紙の保険証の廃止の方針によってマイナンバーの申し込み状況は国民の75.1%まで上昇した。
地方行政のDX化に向けた大きな課題は、
①IT人材不足
②資金力不足
③市民の抵抗
④セキュリティの脆弱性
です。
市町村のマンパワー不足や人財不足によって国が掲げた政策を実現できない地方行政が多かったことから、国は政策の推進の中心を都道府県に移しつつありますが、それでもDX化から取り残される地域がけっこう出てくる気がします。
そういう日本社会の中で私たちが磨かなければいけない能力は何でしょうか?
国がやっと重い腰を上げたIT人材の分野で輝くこと??
いえいえ、ITでは解決できない分野で活躍する為の能力を磨くこと。
例えば、スタッフの場合にはマニュアル化できない診療の回しなどです。
毎日、来院する患者が変わり症例も違う。そしてシフト制の医院では日常診療を回すメンバーが曜日によって違ってくる。
そんな状況で、歯科医療にとって患者にとっての「最善の解」を見つけつ為の判断がその日のリーダーには求められるのです。
他にも単なる接客接遇ではない「医療接遇」と「ホスピタリティ」。
ロボットに「大丈夫ですか?」と気遣われても人の感情は動きませんが、医療従事者が患者の尊厳を守りながらも対等な関係でラポールを築き、患者が病気に立ち向かえる様に関わることで患者は「安心と勇気」を受け取ることができるのです。
答えがその日によって状況によって変わりパターン化できないものをAIは扱えない。
そういう人材を院長が育てるには組織化において工夫が必要ですが「1+1=?」で状況に応じた最適解を見つけられるチームメンバーを育てることはとても大切なのです。
歯科医師や歯科衛生士の仕事は未来にAIやロボティクスに置き変わるなんて馬鹿げた予測もありますが、歯科医療はそんな単純な仕事ではないことを証明してみようではありませんか。
マニュアルは仕事の品質を標準化(見える化)したり新人が仕事を覚えていくのに必要不可欠ですが、院長はその領域からスタッフをどう脱出させるのかを考える必要があります。
でなければ「あなたの仕事よりAIの方が正確で速い」と言われる日が来るのです。
もっと具体的に話しを聞きたい場合は有料の経営相談にお申込みください。
テーマ:スタッフ育成、チームビルディング
Posted at 05:00