おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
歯科医院のスタッフ育成に関わっていて感じるのは、人間は自分が所有するフィルターで物事を判断しており受取り方は人によって違うということ。
※余談ですが私たちが見ている目の前の景色も各人の脳が情報を処理したものを認知しているので、本当に見えている通りの物が存在しているのかも厳密には分からないそうです。
歯科医院を見学しても院長によって注目するポイントが違い、ある院長には凄いと感じているポイントが別の院長にはまったく響いていなかったりしますので興味深いです。
ということは自分が所有するフィルターの性能と性質によって認知が変わることになる。
同じ本を読んでも同じ講演を聴いても人によって響くポイントは違いますし、自分が10年以上前に読んで線を引いた本の箇所も今の自分が読めば違う受取り方をするのです。
前に書きましたが島皮質の内受容感覚の感度によっても違うでしょうね。
人間は自分の成長度に応じた「意味」しか受け取れない。
そして受け取った「意味」の質が成功と失敗を分けるのです。
院長が歯科医院経営を発展させていく為には「院長として」「歯科医師として」「経営者として」「人として」など様々なフィルターの性能と性質を高め、対処術を身につける必要がある。
人の扱い方に関するフィルターの性質が良くないとスタッフは退職しますし、スタッフに優し過ぎても「ぬるい職場」になって上手くいかないのです。
クライアントの院長が仰るのですが、私が書いている経営ブログの内容も一定レベル以上の院長でなければ理解出来ない時があるそうです。
「歯科医療の質と仕組を高める取組みと経営的な成功は一致している」という私のブログのテーマにも賛同できる院長と賛同できない院長がいるのだと思うと興味深いです。
急患を繰り返して口腔内が崩壊していく患者が人として成長しなければ「定期管理の大切さ」を理解できない様に、歯科医院の院長として大切なことも、院長の成長ステージが上がらなければ響かない。
企業に就職して営業マンになる人も最初は「営業テクニック」「「必殺クロージング」なんてテーマに喰いつきますが、紹介で顧客が増えるベテラン営業マンになると営業テクニックは使うものの顧客の利益をまず考える本質的な提案に近づいていくのです。
「営業の本質について書くと本が売れない」とカリスマ講師が苦笑いされていたことを思いだします。
医院の立ち上がりにおいては経営のスキルが間違いなく重要になる。
しかし、経営を発展させる院長は経営の安定化にあわせて「治療品質の向上」に舵を切っており、どこまでいっても経営テクニック1本の院長はどこかで大きく躓くのです。
自分をどれだけ成長させようとしているか、自分が何に焦点を当てるかによって「選択的知覚」が働き入ってくる情報の質が変わります。
だから上位の経営ステージにおられる院長に見えていることは自分にはまだ見えていないのです。
だからこそ上位ステージにおられる方から学ぶことが必要になる。
同じステージにいる人と群れて愚痴を言ったり、自分より下位ステージにいる人を見て優越感を持ったりする人の人生は上手くいかないのです。
経営のノウハウばかりを追いかける院長には響きませんが、経営テクニックは提供できる歯科医療の価値を地域や患者に伝えたり保険制度を上手く活用する為の単なるツールであり、本質ではありません。
だから、歯科医療としての本質を磨かず経営テクニックだけで経営する院長は、ある程度で医院の発展が止まり多くの問題が発生するのです。
私がサポートするのは「真摯に歯科医療の質をスタッフと一緒に高めたいと考えられる院長」と決めてから、私は気持ち的に楽になりました。
経営ブログでも「お金儲けをしたい院長には興味がない」とスタンスを明確にしたら私に興味を持っていただける院長が増えました。
どんなことがあっても自分の信念を貫いて学び続ける人が満足な人生を送ることができる。
そう思うのです。
私も謙虚に学び続けます。
もっと具体的に話しを聞きたい場合は有料の経営相談にお申込みください。
テーマ:その他
Posted at 05:00