おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
院長が理想とする歯科医院にはどんなスタッフが必要なのか?
それを明確にして、採用活動で応募者に求める条件をどれだけ高く設定することが出来るのか(有能な人財の活躍の場を作れるか)?そして能力に見合った待遇を提案できるのか?
それが出来るのかがこれからの歯科医院経営で重要になっていきます。
ファストリテーリングがおこなった初任給のアップは国際企業間の採用競争を勝ち抜く為だとしても、有能な人財が自分の能力を活かせて高い報酬が望める企業に流れていく事は簡単に予測できるからです。
国際企業に遅れて有力企業も競争に遅れる焦りから給料を上げてくるでしょう。
そして、問題は経営状態から給与を上げていけない企業です。
有能な人財どころか若い人の採用が出来なくなっていく可能性が高いのです。
歯科医院の場合、国家資格取得者(歯科医師、歯科衛生士、歯科技工士)が応募する医院に求める事はその人によって違います。
どの歯科医院がどんな待遇、労働環境なのかについての情報はある程度は学校時代の同期や先輩などから仕入れていますので、伝わる情報が良くなければ院長が求める理想の人材は応募してはくれないのです。
・とにかく給料が高く雇用条件がよくて忙しすぎない医院を探す人
・ドクターなら院内研修だけでなく研修費の補助などの仕組みが充実している医院を探す人
・自分が学びたい症例を得意にしている医院を探す人
・ライフイベントの状況や配偶者などの意向に合わせた働き方が出来る医院を探す人
・現在、働いている歯科医院でこのまま働き続けても成長できないと成長環境を求めて転職する人
など様々ですが、医院ステージの現在地に合う人材が応募してくるのです。
医院ステージが高い医院には自分をもっと高めていきたい人が、医院ステージが低い医院には自分に自信が無い人やそこそこの給料がもらえれば良い人などが応募する傾向があります。
(ドクターで有能な人財は開業する確率が高いですが、院長が勤務医を続けることをどれだけ魅力的に見せれるかで「勤務医」が彼らの選択肢に入ると考えます)
ということは有能な人財を採用できる可能性はドクターや歯科衛生士、歯科技工士が複数人いて労働条件や成長環境が整っている医院が圧倒的に高い。
だから、発展途上の院長はそこそこの医院ステージでそこそこの人材で医院を運営するのか、それとも有能な人財を採用できる医院ステージを目指して努力をするのかを選ぶ必要があるのです。
ときどき、小さな歯科医院にも大きな医療法人で働いて疲弊した人や、有能なのに自分に自信がない人が応募してきますので、そのチャンスを活かせるようにする必要があるでしょう。
でも、残念ながら院長の多くは人材の可能性を見抜けない。
有能で成長の可能性があるのかよりも「院長を立ててくれるか」や「好きな性格タイプ」で選ぶことが多いですので、スタッフの個性分析をおこなうとスタッフの性格タイプが偏っていることが多いのです。
受付や診療スタッフ未経験者は募集条件やメッセージを見て応募先を決めます。歯科界のネットワークとは繋がっていませんので、自分が受付や診療スタッフという職種に抱いているイメージと採用条件で応募してくるのです(仕事に関する知識がないのでハードルが低いと考えている人が多い)。
だから、「受付くらいなら私でも出来るでしょう」と考えて入職したスタッフは早々に退職することになるのです。
先生が有能な人材を採用したいのであれば有能な人財が応募したいと考える医院ステージを目指して環境を整備し、ブランドを構築する必要があります。
でなければ、応募してくれる人材を育て上げる覚悟を持つしかないのです。
さて、先生はどんな戦略を取られますか?
もっと具体的に話しを聞きたい場合は有料の経営相談にお申込みください。
テーマ:歯科医院経営全般
Posted at 05:00