おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
採用したスタッフを育てる為に重要だと私が考えているのは初期教育です。
それも診療に関する実務を教える前の教育。
入社してきた人は期待と不安が混ざり合った状態にあります。
そして歯科医院のことが分からない。だからじっくりと説明して安心させてあげる必要があるのです。
医院が何を目指しているのかやどんな役割を担える人材になって欲しいのか、院内のルールなど就業規定について教える前に新人に話してあげなければいけないことは沢山あるのです。
私が40年前に開業医団体に入局した時も、事務局長や先輩事務局員が団体の存在意義や医療に関わる団体の職員として持つべき使命や活動の歴史、どの様な人になって欲しいかについて何回かに分けて、優しく丁寧にそして情熱的に話して頂きその時の言葉が私の心に残った。私が開業医団体にいた30年間はその時に教えて頂いたことを胸に走り続けてきたのです。
だから歯科の院長の多くはその大切なステップをどうして省くんだろうと不思議に思います。
大きな歯科医院ではメンターを決めて新人のサポート体制を構築するでしょうが、「じゃあ、メンターって何をするべきなのか?」「どの様に関われば初期段階での退職を防げるのか?」について話し合ってメンター制度をブラッシュアップさせているかといえば担当任せになっていることも多いでしょう。
しかし、患者が歯周基本治療からSPT⇒P重防⇒治癒⇒メインテナンスと進むまで導く初期段階で離脱の可能性が高いのと同様に、採用したスタッフも組織に慣れて仲間になっていく過程で必要な動機づけをしてあげないと退職の可能性が高まるのです。
大切なのは採用したスタッフが悩みや愚痴を言う相手が同期入社のスタッフだけでは駄目だということです。
同期だけで話し合うとマイナス領域に話がいきやすく「そんなこと言わずに頑張ろうよ」とはなりにくくなる。
だから退職を決意したスタッフが他の同期スタッフを巻き込んでしまうのです。
そんなことが起こらない様に、歯科医院に入社して6カ月まで(第一段階)、1年後(第二段階)までは配慮しなければならないのです。
1年経てば採用したスタッフも出来ることが増えて新しいことに取り組む時に脳にかかるストレスも減少しますので、そのスタッフの成長度に応じた成長負荷を本人に提案して(同意を得る)一緒に取組めば良いのです。
とにかく最初の段階で採用したスタッフの脳にかかる負荷は院長やベテランスタッフの想像以上のものがあります。
だから患者のモチベーションと同様に採用したスタッフを離脱させないことが初期段階で必要であり、スキル的に足りなかったり同期から遅れている点は後からどうにでもなるのです。
もっと具体的に話しを聞きたい場合は有料の経営相談にお申込みください。
テーマ:スタッフ育成、チームビルディング
Posted at 05:00