おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
私が歯科医院のスタッフと面談する時には「〇〇さんが輝く為には何が必要だろうか？」ということを考えます。
そしてスタッフが面談で話してくれる目標やアイデアを肯定的に受け取るのです。
一般的に歯科医院のスタッフは院長や幹部スタッフから「出来ていること」を認められることよりも「出来ていないこと」を指摘されることが多く、自己効力感も自尊感情も高くないことが多い。
子どもの時に周りから「減点視点」で見られて育ってきたスタッフの場合には自分の意見に自信がないので、歯科医院で仕事を始めて更にダメ出しをされるとどんどん自信を失ってしまうのです。
彼らが勇気をだして自分のやりたいことや夢を話そうとすると、「現実を見る様に」と諭すのはいつだって親や大人です。
そんな経験を繰り返して人は成長のタネを自分の心の奥底にしまってしまうのです。
減点視点で育ってきた彼らは自分を減点視点で見てしまう。だからちょっとしたことで躓き、「私はダメだ」「私にこの仕事は合っていないかも・・」と考えてしまいます。
そんな彼らの心のカギを少し開け、その奥に眠っている思いをそのまま受け入れてあげるところから成長は始まるのです
もちろん、院内で身につけてもらう必要がある行動はティーチングで徹底的に指導することが大切です。
ただ、成長度や意欲がいま一歩足りないと感じているスタッフの姿勢を変える為にはそのスタッフの中にある成長のタネを見つけてそれを磨く方が近道だと思うのです。
それは、「どういう人でありたいか？」「どんな役割を果たせる人になりたいか？」「何に興味を持って学びたいと感じているか？」という成長のタネ（Want to）を誰もが持っているからです。
でも、自分では見えにくい為にタネが眠ってしまっている場合もあるのです。
院長がご自分の中にある「理想のタネ」を成長させ「理念（ミッション、ビジョン、バリュー）」として言語化できている方が少ないのと同じです。
誰かとの出会いや外部の歯科医療従事者との交流によって「タネ」が刺激を受けて成長を始めることもあります。
また、ティーチングによる刺激や経験によって自己効力感が増して「タネ」が動き出すこともあるのです。
スタッフの成長のタネは「タネ」であるが故に揺れ動きます。
また、大人である院長からみれば考え方が甘いと感じることも多いでしょう。
しかしスタッフの成長は、彼らの成長のタネと育成方法を見つけ出し諦めずに関わることを院長や幹部が続けられるかどうかで決まるのです。
日本社会がこれだけ停滞しているのは、日本社会が「減点視点」で作られてきたからだと思うのです。
いまはその反省から「子どもの好奇心を大切にする」教育が試行錯誤され始めています。
スタッフの成長のタネが刺激され成長を始めると「人としてどうあるべきか？」や「歯科医療従事者としてどう成長していくべきか？」などの「あり方」もスタッフの心に入っていく様になります。いままでは行動規準も「面倒な規則」だったものが、なぜそれを守ることが必要か？を考え始めることで理解が進むのです。
先生は誰かから「型にはめられ」て徹底的に管理され、歯科医師としての能力にダメ出しをされ続けたらどう感じられますか？（年配の院長ほどそれが当たり前だと感じるかもしれません）
スタッフをご自分の理想に近づける為に無意識的に型にはめ、ダメ出しによって修正させるアプローチをしていませんか？
スタッフにどんな成長のタネが眠っているのかを理解できていますか？
徹底した教育によってスタッフのスキルは向上しても、スタッフ一人一人に眠っている成長のタネを見つけて磨かないとスタッフの心は輝かないのです。
「スタッフを育てようと教える⇒なかなか成長しない⇒スタッフのやる気がない」という間違った捉え方から早く抜け出さないと、今から社会に出てくる世代の若者を成長に導くことはできません。
先ずは、教える側が時代に合わせて成長することが大切なのです。
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テーマ：スタッフ育成、チームビルディング
Posted at 05:00
