おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
私が多くの院長と出会ってきて感じるのは大きな医院の院長はマーケティングも比較的得意にされているということです。
一定エリアに消費者がいて、その地域に住む消費者に何らかのニーズがある。
そのニーズが何かを探りニーズに最適化した商品を地域に提案することがマーケティングなのです。
一般的にはその地域に多いニーズに合った商品をお店やネットで売るのですが、当然、皆が同じことを考えますので顧客ニーズが多い分野の商品を取り扱う人は多い。
そして同じ商品を売るのであればブランド力が高かったり規模が大きい方が勝つのです。
歯科医院の院長が知るべきマーケティングの基本の一つ目は、先生が売ろうとしている商品はどの地域で売れるのかということです。
そして、ニーズが多い地域でブランド力を高めたり規模を大きくしてシェアを取るのか?それともニーズの多さは程ほどだがこれから多くなっていく潜在的ニーズを狙うのかを決めるのです。
例えば、自費補綴を増やしたいからとお金持ちが集まる地域に開業するのは間違いです。
その事を経営力が高い院長は理解していても経営の知識のない院長は間違い易い(解答はしませんので理由を考えてみてくださいね)。
二つ目の基本は、売ろうとしている商品に地域ニーズがあっても他の医院ではなく先生の医院を患者が選ぶ根拠があるかということです。
例えば、仕事が終わるのが遅く平日の夜遅くや日祝も診療している歯科医院を探す患者は結構います。
そんな地域では平日夜遅くや日祝も診療をすれば他の医院では真似しにくいですので先生の医院が選ばれるでしょう。
しかし、ニーズがあるのは分かっていても診療体制が維持できにくいことや継続来院する患者の割合が少ないことから私もクライアントにはお勧めしないですし実行される院長も限られる。
しかし、医院体制や切り口を変えて需要をつかむのならば平日の夜遅くと日祝診療は十分に収益モデルとして成立するのです。
他にもインプラントや矯正を取り扱っている医院が多い地域で差別化ポイントがないまま取り扱いを始めたとしても成果には繋がらない。
地域でニーズが多い商品で先生の医院が選ばれるには、患者が候補として思い浮かべる二番目までに入る必要がありますので、先生の医院を選ぶ根拠が広告などを通じて地域に伝わっていなければ先生の技術を求めて来院する患者は限られる。
一般的には大きな医院や専門性技術が高い医院が患者から選ばれやすくなりますので、それ以外の医院はポジショニングを変えてニッチな需要を取りに行かなければならないのです。
三つ目の基本は「認知」です。
例えば洋菓子店の評判のケーキが看板商品となったのは誰かがそのケーキの評判を拡げてくれたからです。
その為にはその商品のこだわりや価値を地域に伝える必要がある。
美味しいものを作っていれば口コミで広がるという考えば間違っていて、実際には誰にどの様に口コミをしてもらうのかまでを考えて設計する。
それが認知対策なのです。
私は単発の経営商談にこられた院長とお話しする時に、
「先生が提供できる治療技術がいくら高くても、先生がどれだけ患者のことを大切に思って診察をされていても、その価値を地域に伝えなければ患者はやってきません」「せっかく治療技術を磨いておられるのですから地域の認知を拡げましょう」とお話します。
先生が真摯に磨いてきた治療技術を治療コンテンツとして設計し、広告などを使って認知を拡げる。
そこが上手くできない院長が多いと感じています。
でも、経営面では不器用でも真摯に歯科医療の質を高めようとされる院長を私は尊敬するし応援したい。
だから経営面でも頑張っていただきたいのです。
「商品設計」「差別化ポイント」「認知対策」を今から紙に書き出してみてくださいね。
もっと具体的に話しを聞きたい場合は有料の経営相談にお申込みください。
テーマ:マーケティング、ブランディング
Posted at 05:00