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◆歯科医院経営ブログ

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歯科医院の親子間承継で発生する問題点とは?  [2022年06月17日]
 
おはようございます。
 
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
 
 
 
院長が頑張って診療を続けて来られて未来の医院承継を考えられた時、可能性の一つに親子間承継があります。
 
一般的にはお子さんが歯科大学に進学するかどうかは結構ギリギリまで分からないことが多く院長とすれば「第三者承継」「親子間承継」「廃業」のどのパターンになるのか判断がつきにくいケースも結構あるのです。
 
 
 
私は院長が承継可能な収益モデルで経営をされておられる場合には、第三者承継を前提として承継時に医院価値を最大化できるようにしましょうとクライアントの院長に話します。
 
その方がもし親子間承継になった場合にも対応がし易いからです。
 
 
 
 
もし親子間承継になる場合には注意する点がいくつかあります。
 
それは親先生の治療方針と若先生の治療方針の折合いをどうつけるのかです。
 
 
 
いままでは親先生のやり方で診療してこられたのですが、若先生には今の時代に合った診療をしたいという気持ちを持っておられる。
 
そこをどうするのかを承継前に決めておかないと揉めることがあるのです。
 
大体の場合には若先生に引き継いだとしても親先生は診療日数を減らしながらも馴染みの患者は治療されることが多いのでぶつかり易いのです。
 
一旦は親先生の医院に戻ったが方針が合わずに出ていったという話もよく聞きます。
 
 
 
 
他にも親先生がいつまで診療されるのかや、報酬額をどうやって決めるのかも若先生からは言い出しにくいテーマです。
 
だから親子間承継を決断されるのなら、院長交代後何年して親院長が退職するのかを親院長自身が決めて若先生に提案する必要があるのです。
 
 
 
 
問題は親先生がリタイア後資金を貯めてこなかった場合です。
親子で診療されておられる医院の決算書類を見ると、役員報酬に親先生ご夫婦の役員報酬が入っていて、それも診療日数は減っているのに結構な報酬を親先生ご夫婦で取っておられることがあるのです。
 
親先生ご夫婦の役員報酬が経営の足かせになっている場合もあるし、親先生から「退職金が欲しい」と言われても退職金を支払う原資がない場合もある。
 
 
 
 
親先生としたら院長交代はしてもご自分が築いてこられた医院だと言う自負があるでしょう。
しかし、将来に親子間承継を考えるのであれば現役の間にご自身のリタイア後資金をしっかり貯めて、退職後数年で若先生に任せて診療から離れるくらいの覚悟がなければ若先生はやりにくい。
 
こういう話は若先生からは言いにくいので親先生から話し合いの場をもつ必要があるのです。
 
 
 
そしてその場合には「相続」のことも合わせて話し合うことをお勧めします。
何故なら結構な確率で「相続」が「争族」となるからです。
 
 
親先生の財産に金融資産が少なく不動産が多い場合には特に要注意です。
 
分割する資産が無く、兄弟から医院の売却を求められたという事例もある。
 
 
 
とにかく親子間承継は事前にしっかり話し合って準備しなければ難しい・・・
 
そう思うのです。
 
 
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