おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
私はいろいろな歯科医院の治療(補綴)コンサルを見てきました。
ここ10年位は歯科医院経営にも一般企業の営業手法が入ってきていますし、歯科医院のコンサルの仕組みを見れば大体どの理論を使っているのかも分かる。
しかし、私は正直なところ「自費ありき」のコンサルには抵抗感があるのです。
確かに「自費の売上は歯科医院経営にとって必要か?」と問われれば「必要」だと即答します。
しかし、それと「歯科医療としてどうあるべきか?」は別物だと思うのです。
例えばドクターが患者にとって最善だと判断した治療法が保険適用されない場合、患者が治療説明に納得して最善の治療法を選択するように提案力を磨くのは大切。
しかし、自費ありきの歯科医院では「診断」や「治療効果」とは関係なくとにかく「自費」を勧めてくる。
患者にとって最善の治療を受入れてもらうことが目的ではなく、売上を増やすことが目的となっているのです
そういう姿勢の歯科医院ではスタッフの心は育たない。
だから、私は「自費の売上が〇〇倍に・・・」というセミナーは歯科界にとって害でしかないと思うし、その仕組みを医院に落とし込もうとすればスタッフは営業マンにしかならない。
だから、「歯科医院は儲けの為に自費を勧めてくる」「自費が出なくなってきたので次は予防で儲けようとしている」とお抱えマスコミに叩かれるのです。
歯科医院の治療コンサルの目的は「現在と未来の患者の健康を守る為に、患者にとって効果が高い治療法を納得して受け入れてもらうこと」です。
そこの軸からズレてしまえば経営的には上手くいっていても医療機関としてのステージは高くならないし、どこかで壁にぶつかってしまうのです。
さて、先生の医院では治療コンサルの在り方についてTCにどう指導しますか?
経営を守る為に自費率を高めることが必要だと話すのか?それとも患者にとって効果が高い治療法を自信を持って患者に提案しようと話すのか?
それによってたどり着く未来は変わるのです。
テーマ:歯科医院経営全般
Posted at 05:00