おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
あるお店を経営されている方が治療で通う歯科医院が閉院することになり、そこの院長に紹介された歯科医院で治療を受けた時の話。
とにかく、前の医院の治療方針との違いに戸惑われ一部負担金の高さにも驚いたそうです。
前のドクターは「小さなむし歯は出来るだけ様子を見て、どうしても削らなければいけない場合にだけ治療しましょう。でないと歯は削った分だけ弱くなります」と仰ったそうですが、紹介してもらった歯科医院では「レントゲンで2か所のむし歯が見つかり、歯科衛生士さんがクリーニングした時にも他の小さなむし歯が複数見つかったと治療を勧められた」そうです。
これだけの話ではどちらのドクターが正解なのかはわかりません。
ただ、患者はこんな時には戸惑ってしまうということをお伝えしたいのです。
患者が転院する理由には様々なパターンがあります。
今回の様に通っていた歯科医院が閉院して紹介を受けた場合。
それ以外にも、
・現在通っている歯科医院に不信感がある場合
・言われた通り通っても症状が改善しない場合
・近くで新しい歯科医院の内覧会があった場合
・医院メンバーの誰かに不満がある場合(対応が悪いなど)
・おこなっている治療の説明をちゃんとしてくれない場合
・院内が不潔だと感じた場合
・会社の同僚が通う歯科医院を褒めていた場合
・家族の勧め
・一部負担金が高いときの説明がない場合
・診療明細書の中に身に覚えのない治療や検査項目を見つけた場合
などがあります。
今回の場合でも、
・前の医院がどんな治療を行っていたのかの把握不足
・治療方針説明や治療説明の不足
・スタッフのスキル不足
・一部負担金が高い場合の説明の不足
が背景にあり、患者は不信感を抱いたのです。
このケースからも初診患者へのカウンセリングなどによる丁寧なヒアリングと説明の仕組みによって患者の不安が不信感に変わらない様に配慮することの必要性がわかります。
医院によって治療方針や実際の対応が違います。
それは、それぞれの院長が信念をもっておこなっておられることなのでそれで良いのですが、患者は不安な状態であり配慮する必要があるということを忘れないで頂きたいのです。
この初診患者への対応力(寄り添い力)が医院によって大きく違い、それによって経営にも影響が出ている。
そう感じるのです。
テーマ:歯科医院経営全般
Posted at 05:00