おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
私がサポートしているクライアントが開業されている地域ごとに人材を募集をする場合の人件費相場は違い、その差は拡大している。
そう感じています。
具体的に書くのは良くないので控えますが、例えば歯科衛生士を募集する場合の相場が都市部ほど吊り上がっていく傾向にあるのです。
高い地域と低い地域では一人当たり月5~6万円くらいの報酬格差がある。
これは都市部ほど物価が高く、最低賃金が高いことにも関係しています。
ただ、問題なのは最低賃金が高い地域でも高くない地域でも同一の診療をした場合の診療報酬は同じだということです。
別に都市部の診療報酬を上げろという訳ではなく、人件費が高くなることを踏まえた収益モデルを構築しないと今後の経営環境変化を乗り越えられないということを言いたいのです。
金パラの高騰も異常です。
しかも、まだ高騰していくことが確実なのです。
だから、年4回の償還価格の改定があったとしても金パラを使った治療は経営面での足かせになっていく。
単純に考えて人件費を含めた固定費が高くなる地域ほど、保険診療の採算性は低下する。
そのことを前提として、じゃあどんな収益モデルをいま開業されている地域で構築していくのかを院長は考えなければならないのです。
都市部では医療系の大学や専門学校も多く人材の供給力は高いのですが、需要も多い。
だから需給バランスから考えて今後も人件費の相場が上がっていく可能性は高いのです。
コロナやロシア問題によって世界的に商品の需給バランスが崩れ、物価が少しづつ上昇しています。
景気は分野によっては回復しているものの日本全体から見ればまだまだ足りていない。
そんな状況下での原油価格の高騰による物価上昇はスタグフレーション(不況下で物価上昇が起きる現象)の危険性をはらんでいます。
人件費を含む固定費も変動費も増えていく状況。
その問題に院長は立ち向かい乗り越える必要があります。
ただ、人件費が高騰しているからといって人員を減らすのは逆効果です。
今後は医療業界の人材不足は更に深刻化していくからです。
人員を減らすよりは人員を有効に活用して収益性が高い治療コンテンツを強化する方向でないと経営的には上手くいかないのです。
さて、このブログをお読みいただいている方は全国にいらっしゃります。
だから先生が開業されている地域でどんな状況になってきているのかを詳しく分析して収益性を高めてくださいね。
Posted at 05:00