おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
医院の連絡事項をどうやって全体に伝え、徹底するか?
その方法を確立することはチームレベルの向上にとって欠かせません。
例えば、朝のミーティングで院長が話してもシフト制の医院では必ず誰かが欠席していることになる。
共有が必要な事項をバックヤードの掲示板に貼っている医院もありますが、貼る量が多かったり古いものが残っていたりしているのです。
また、連絡事項の紙に読んだら印鑑を押す形式にしている医院もありますが、やはり誰かの印が押されていないのです。
私が開業医団体に勤務していた時代には「サイボウズ」を使っていて便利でしたが、そんな時でも掲示板投稿を読んでいない人がいたのです。
なぜ、そんな事が起こるのでしょうか?
それは、必要な行動を習慣化できていないからです。
例えば院長が「明日から連絡が必要なことはこの掲示板に貼るから読んでおいてね」と言ったとします。
そうすれば翌日からは全員が掲示板を見て貼られている内容を読んでくれると思ってしまう。
しかし、翌日は覚えていて読んでくれても時間が経つにつれて読まない人が出てくるのです。
これは「毎日、食後には丁寧に歯みがきをしてくださいね」と歯科衛生士さんが患者に話しても習慣化できない人がいるのと同じです。
いま、「でも、掲示板を読むのは仕事でしょ」と思われましたか?
そうですね、その考えば正論ですが「正論では何も変わらない」のも事実です。
じゃあ、どうすれば良いの?と思われましたか?
それは、行動科学的に掲示板を読むことを焦点化する仕組みを作るのです。
例えば、朝当番のスタッフが朝ミーティングで誰かを指名し「〇〇さん、何か新しい連絡事項は掲示板に貼られていましたか?」と聞くようにするのです。
すると、掲示板を見ていないと朝のミーティングで当てられるかもしれないという心理が働く。
この様に、日常のルーチンの中に必要な行動をやらざるを得ない仕組みを組み込むのです。
他にも掃除のチェックリストなんかも慣れてくると一項目づつ確認することを怠る様になり一気にチェックを入れるようになります。
これはスタッフが悪いのではなく人間の習性ですし、そのチェックリストを一項目づつ確認してチェックマークを入れることが何故大切なのかを落とし込んでこなかった院長が悪いのです。
「一度言ったら徹底される」
「チェックリストを作成したら徹底される」
これらは誤りであり、これでチームが理想に向かう訳ではありません。
「手段の目的化」は歯科医院の色んなところで起こっていますので、定期的にその行動の「目的」をチームで確認してくださいね。
あっそうそう、「仕事だからやるべきでしょ」という考えは正論ですが、それでチームが成長することはありませんのでお気をつけください。
「院長が決めたことを一番守っていない」は歯科医院あるあるですから(笑)
とにかく、院長も含めて理想の行動を習慣化できる様に毎日取り組む。
それしか組織が成長し組織文化になっていく方法はないのです。
テーマ:業務改善
Posted at 05:00