おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
先日の若手向けセミナーでも、65歳未満の患者がどれだけ減っているのかについてお話しました。
即ち、「う蝕治療型歯科医院」ではこれから患者が来なくなっていくのです。
理由は単純、「患者にう蝕以外の疾患の自覚症状がないから」です。
歯科医師が診れば口腔内の問題は多いのですが、患者が問題を認識しなければ来院に繋がらない。
だから一見健康に見える患者を集められるスキルが院長にあるかどうかで歯科医院経営の格差がでる時代になっていくのです。
歯科医療需要は増えていますし国からの期待度も高い。
歯科医療機関が解決するべき患者の疾患は現在の医療機関数では足りないくらいあります。
では、なぜ歯科医療需要はあるのに患者が来なくなるのでしょうか?
それは、患者にとって歯科医院は
・歯が痛い、歯茎が腫れたり出血した時に行く
・歯周病の自覚症状がある時に行く
・むし歯の予防に行く(まだ弱い)
・矯正したい時にいく
・入れ歯を作りたい時にいく
・検診をして欲しい時に行く
場所だからです。
国の方では歯周病患者の増加や口腔機能の問題、生活習慣病の改善、在宅(居宅・施設・病院)歯科医療など、病診連携もしながら歯科医院に解決して欲しい問題が沢山ある。
しかし、地域の住民で自分の口腔内の病気や健康リスクを理解している人は皆無なのです。
何故なら、歯科衛生士枠に入ってる患者でさえ、歯周病以外の疾患(リスク)の
・指摘→治療
・再評価→指導管理
・健康リスク→コンサル→治療/指導管理
が多くの医院で出来ていないからです。
これから口腔内の疾患や健康リスク(生活習慣病を含む)を診断し、改善提案し、定期的に再評価しながら患者の健康を守る仕組みを構築できない歯科医院には患者が来なくなっています。
その事は令和4年の診療報酬の改定内容をみても予測できる。
まだ成長期に入っていない歯科医療需要について「治療」「管理」「指導」「トレーニング」の必要性を患者に伝え、患者が離脱しない医院を作らなければ歯科医院と患者の未来はありません。
地域によっては、まだまだう蝕治療型の歯科医院が多いので早く環境変化や歯科医療需要変化への対応が必要だということに気づいて患者の未来の健康と歯科医院経営の未来を守って頂きたい。
そう思うのです。
Posted at 05:00