おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
歯科医院経営をめぐる環境はこれからの10年で大きく変化します。
そしてその変化についていけないい医院は間違いなくジリ貧になっていく。
例えば令和4年歯科診療報酬改定の改定率は0.29%です。
今年の改定でも初診料は上がりそうですが、それ以外の改定内容を見る限り増点に繋げられる医院は少ないように感じます。
一方、医院の経費はどんどん増えて収益率は低下しているのです。
経営を苦手にされている院長は経営資料の分析が不十分なので銀行口座にいくら残っていくかで判断される方もいるようですが・・・。
そういうドンブリ勘定の院長の医院の閉院・倒産がこれからの10年で大幅に増えていく気がするのです。
これから経営が苦しくなる可能性が高いのは、
・売上における保険のう蝕治療(補綴)の割合が大きい医院(歯科医療需要の変化に対応できない)
・SPTⅡを算定できていない医院(国が進める医療政策に対応できない)
・売上の割に人件費が高い医院
・人を育てて長く働いてもらうことが出来ない医院
・小規模な医院を分院展開する院長
・勤務ドクター、歯科衛生士の一人当たり生産性が低い医院
・勤務する歯科衛生士が少なく長い間稼働しないユニットがある医院
・地域に大規模競合医院が進出してくる可能性が高い地域の中規模医院
・スタッフのライフイベント(結婚・出産・育児・介護等)に対応できない医院
・スタッフや勤務ドクターの給料を上げていけない医院
・経営分析ができず収益性改善ができない医院
などです。
特に「人を育てることができない」「勤務ドクターや歯科衛生士の収益性を高められない」「スタッフが長く働ける環境を作れない」医院はかなり厳しいと思います。
「人を採用し育てることが出来ない為に医院経営の収益性がどんどん悪化していく」ことへの対策は喫緊の課題なのです。
歯科医院だけでなく日本の企業の大型化とデジタル化が促進される時代。
残念ながら医療機関も国が求める基準(規模、SDGs、歯科医療の質)を超えられない場合には淘汰される対象になります。
大型化に対応して生き残るのか?
専門化して生き残るのか?
それともニッチな世界で生き残るのか?
それとも何もしないでジリ貧でも耐えるか?
選択するのは先生です。
Posted at 05:00