おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
4大メディアとは「テレビ」「ラジオ」「新聞」「雑誌・書籍」のこと。
これらが衰退し始める背景には「代わりになるツール」の登場や「メディア以外の時間の使い方」など生活スタイルの変化があります。
そしてメディアの代わりとなっている「スマホ」と「パソコン」の衰退も始まっているのです。
問題は「収益モデルの破綻」にあります。
CM収入に頼っていたテレビは若い視聴者がネットに移行したことでスポンサー離れが加速し質の高いコンテンツを作れなくなってきた。
その隙間をネットフィリックスなどの企業が埋めシェアを拡大してきたのです。
これからの時代は大量に垂れ流される情報やコンテンツではなく、自分様にカスタマイズした情報やコンテンツを必要に合わせて見るようになっていきますので、テレビやラジオのビジネスモデルはウエブメディアと違ったポジションを探さなければ衰退を止めることは出来ない。
そして4大マスメディアに起こっていることに近いことが歯科医院経営にも起こっている。
私はそう感じています。
明らかに歯科医療需要は変化し国や社会に求められる歯科医療の「在り方」も変化してきている。
現在、歯科医師、歯科衛生士、歯科技工士の需給や在り方についての見直しが進んでいますので、それが明確になれば院長はどう対応するのかについての方向性を決める必要があるのです。
院長は起こっている変化の意味を理解し、自分の強みを活かせるポジションを見つける必要がある。
残念ながら変化に対応できない歯科医院は4大メディアと同じ運命をたどることになるのです。
国の審議会などでは「小さな歯科医院では国や社会が求めていることに対応できない」という認識が示されていますが、歯科医院を大きくするには経営者としての才覚が必要ですので医院を大きくできる院長は限られてくる。
これから歯科医療における機能分化も少しづつ進みますし、それに合わせて診療報酬の在り方も変わっていく。
令和4年診療報酬改定の本体改定率(歯科実質+0.29%、20億円増)を見てもわかる様に、新たな歯科医療需要等への点数配分を考慮すればどこの歯科医院でも増点となる改定は現実的ではなくなりつつあるのです。
大きな歯科医院が目指すべき方向は明確だとしても、中小規模の歯科医院の院長はどこにポジショニングするのかを決断していただく必要があると考えます。
4大メディアに起こっていることは他人事ではない。
その事を痛感しています。
テーマ:医療政策・未来予測
Posted at 05:00