おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
私がクライアントを訪問して院長や幹部スタッフと話すと、様々な「問題」が発生していることがあります。
しかし、お忙しい院長はその「問題」を「課題」に変えて「解決」に変えることがなかなかできない。
「問題」は「理想」と「現状」の差であり、「理想」に向かうことを阻害している要因でもあります。
また、「問題」は「問題点」として具体的に洗い出さなくてはいけないのに正しい問題点に気づいていないことも多いのです。
だから間違った方向の対策をおこない「解決」できない。
多くの場合には「理想」に近づく為の「解決イメージ」から「問題点」や「課題」を設定せずに、「問題」の原因を究明しようとしてしまう。
つまり、「〇〇さんがちゃんとしないから問題が発生する」と、個人の資質に問題があるとなり易いのです。
しかし、問題が発生する本質は別のところにあり、「〇〇さんの行動を改善する」という個人的なものだけでは解決しません。
「原因」を潰していくというやり方は「対症療法」であり、根本的な解決には繋がらないのです。
歯科医院だけではなく事業をおこなうすべての経営体にとって必要なのは「問題の芽」が生まれた時点で気づき、その問題に一番近い人が「解決」する組織にしていくこと。
問題に一番近い人が「問題の芽」を解決する組織をつくれないとすべての問題が院長のところに上がってきますので、組織が大きくなると院長がどんどん疲弊するという構図から抜け出せなくなっていくのです。
当然、問題の解決を担当する人の能力や経験値を高めていかなくてはなりませんし少しの失敗は許容しないと人は育たない。
そして問題の解決を任せながらも必要なことはサポートしてあげる必要もあるのです。
先生の医院ではどんな難易度の問題を任せられる人が何人いますか?
そして、他のメンバーにどんな問題の解決を任せられる人になってもらう為の準備を進めているでしょうか?
「スタッフは院長が思っているよりはるかに優秀」
それが私が多くの医院スタッフと関わってきた実感です。
だから細かいところまで院長がスタッフを管理するのではなく、スタッフの能力を開発し活かせる場を提供することを考えた方が良いと思うのです。
院長のところには院長にしか解決できない問題しか上がってこない(問題解決の報告は上がってくる)。
それが院長が目指すべき組織像なのです。
Posted at 05:00