おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
私が経営の相談を受ける時、院長の悩みの多くには「人」が関係している。
自分が理想とする成長し続けるスタッフ
理想とするチーム
定期検診で通う理想の患者
しかし、現実にはそうなっていない事も多い。
院長も思うようにスタッフを動かそうとやってみたが理想通りには動いてくれない。
先輩スタッフが新人スタッフに指導したけれど新人スタッフは言う通りにできない。
ついついイライラして院長が叱ってしまったらスタッフが退職した。
そんな時、院長も先輩スタッフも「ちゃんと教えたのに出来ない」と考えてしまうのです。
これが人が育たない組織の共通点です。
「結果」が良好でないのを院長や先輩スタッフの「アプローチ」「知識・仕組」「考え方」の問題とは考えないのです。
歯周病患者でも、いくら言っても喫煙をやめない人がいるでしょう。
その場合に考えなくてはならないのは「毎回のように患者に禁煙を求める」というアプローチが逆に患者の喫煙行動を強化している可能性があるということです。
歯科衛生士やドクターに注意されることで「自分に関心を持ってもらっている」という心理が働くのです。
こういう場合にはアプローチを変えて試していかないと患者の行動変容は起こりません。
スタッフも患者も教える人から言われていることを否定している訳ではない。
教わった通りにやりたいと思っている人がほとんどなのです。
ただ、行動につながらないという事は彼らの中に上手く行動できない理由が存在しているのです。
それを見抜いて適切なアプローチ法を見つけることができなければ、院長はいつまで経っても理想の組織を作りあげることができないのです。
考え方が院長や組織に合わない人、問題行動をする人は早めに出て行ってもらった方が良い。
しかし、教わった通りにやりたいけれど上手くできないスタッフにどう接するのか?習慣化が苦手な患者にどう行動変容してもらうのか?
それを考え続けて改善していけないのならば、一生、院長が考える理想の組織は実現できないのです。
人は思い通りに動かせる存在ではない。
思い通りに動かそうとすると必ず問題が発生する。
組織づくりの基本は皆が一緒に目指したくなる「共通目標」を見つけだすこと。
そして共通目標達成の為に行動するスタッフを勇気づけ、時にはサーバントとして、時にはリーダーとして導いていくことです(ファシリテーター)。
院長が上手くできない患者やスタッフにどう接するかで他のスタッフも真似をする。
リーダーである先生の言動の影響力が大きいことを忘れてはならないのです。
テーマ:歯科医院経営全般
Posted at 05:00