おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
私たちが感じる価格の「高い」「安い」は相対的です。
よく、私がブログの事例で使うようにホテルのコーヒーなら1000円、コンビニのコーヒーは100円~150円なら妥当だと感じる。
つまり「感じる価値>支払ったコスト」であれば妥当だと感じ、逆の場合には高く感じるのです。
いまでも歯科の院長から聞こえてくるのは「患者の一部負担金を上げれば来なくなる」「一部負担金が高くなれば患者から文句を言われる」という言葉。
しかし、そういう話を聞くと私は「これから国が患者の一部負担金の割合を上げていくのに・・・」と思ってしまうのです。
私はいまでも「保険で良質の医療が提供できる社会」を望んでいますが、現実はそれとは逆方向に向かっています。
これから患者が加入する医療保険の保険料が更に高くなり一部負担金も増えていくのです。
しかし、だからといってそれを歯科医院がカバーできるものでもない。
院長やスタッフの「患者の負担金を抑えてあげたい」というお気持ちは理解できますが、その経営方針ではいつか医院経営が行き詰ることになります。
もともと、医科に比べて歯科の診療報酬は低く日本の治療費は海外の治療費とは比べものにならない位に安い。
実際には、提供される歯科医療の質に満足すれば一部負担金が高くても不満に感じない患者層の割合が多く、一部負担金が高くなっても丁寧に説明すれば納得してくれています。
だから、患者を健康に導くための治療を自信を持っておこない、その治療費を頂いたら良いのにと思うのです。
お金が無くて治療費が払えない患者はソーシャルワークによって行政などと連携していく。
私は「コストをかけ質を上げたのならば、その価値に見合う治療費を患者から頂きましょう」とクライアント院長に話します。
でないと歯科医院の経営は成り立たなくなっていくのです。
国からは提供する歯科医療の質を上げることを求められ、社会保険料の事業主負担や人件費を含めた医院のコストは増えていく時代。
先生はどうやって「患者」「スタッフ」「医院」の未来を守る為の利益を確保していかれるのでしょうか?
今のままの診療を続けていれば残せる利益は減っていく・・・。
院長には収益構造の改革が求められていくのです。
テーマ:歯科医院経営全般
Posted at 05:00