おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
現在、国の審議会では診療報酬改定だけではなく医療供給体制の在り方についても論議されています。
理由の一つは2024年スタートの第8次医療計画に関する論議がスタートしており、遅れている計画を進めて医療費抑制や地方の地域医療供給体制を確保する為です。
歯科医療の在り方については平成29年12月に出された「歯科保健医療ビジョン」に示されており、ここでは解説はしませんが歯科医院は国に求められている姿に向かって変化することが求められるのです。
対応するべき理由は2つ、
一つ目は国が示す指針は歯科医療需要の変化や供給体制を分析した結果として出されているものであること。
二つ目は歯科医院の大半は保険医療に足場を置いており、国の指針に対応しなければ経営面で大きな影響を受けること。
です。
現状ではどうも歯科医院の在り方を変えていかなければいけないと認識されている院長は少ない様です。
これから医療と歯科医療の重なる部分が重要視されていく。歯科医療だけを学び実践するだけでは地域の医療ニーズに対応できなくなっていくのです。
しかし、か強診の施設基準さえ維持できない小規模歯科医院が「歯科保健医療ビジョン」に対応できるとは思えない。
これから歯科医院は「国の指針や歯科医療のデジタル化に対応し地域における歯科医療の核となる大きな歯科医院、そして病院歯科」と「経営力がなく対応できない歯科医院」に二極化していきます。
どれだけの院長が「連携の時代」を乗り切れるでしょうか。
経営力がない小規模であっても、
・戦略的にニッチな市場にポジショニングできる医院
・損益分岐点が低く措置法差額を最大化できる医院
・自由診療で患者を集められる医院
・訪問歯科(病診連携含む)に特化できる医院
は生き残れるでしょうがこれといった特徴もなく固定費負担が大きい歯科医院は苦境に立たされるのです。
アーリーアダプター院長は変化への対応にすでに動いておりアーリーマジョリティ院長は追随しかけている。
ラガード院長は自分の考えがあるから良しとしても一番人数が多いレイトマジョリティ院長はどうされるのでしょうか?
やはり、いつの時代もレイトマジョリティは一定数存在し変化への対応が遅れて埋没してしまうのかもしれません。
令和元年における全国の無歯科医地区は777地区・・・
核となる歯科医院がない地域のこれからの地域医療の確保が心配です。
Posted at 05:00