おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
2年に一回実施される診療報酬改定は2022年3月5日に改定内容が告示されます。
前回改定での付帯意見では
①感染対策
②継続管理
③医科歯科連携(病診連携、診診連携)
への取組みを引き続き強化していく予定になっている。
11月に医療経済実態調査の結果が報告され、令和2年の診療報酬改定の効果が検証され、じゃあ令和4年の改定をどういう内容にすれば医療機関は国が目指している方向に進んでくれるのかについて対策が練られるのです。
大きな歯科医院では改定論議の段階から情報を追いかけて予想される改定内容への対応を進めますが、小規模歯科医院の院長の多くは官報告示の内容を見て一喜一憂するが取りやすい点数にしか対応していないと以前から感じていました。
そのことにより診療報酬改定の方向性に合わせて医院の体制を変えていける大きな歯科医院と、取りやすい点数だけ算定して国が進める方向には対応できていない小規模な医院との経営格差が拡がってきました。
そして国が目指している地域包括ケア強化の方向性とは逆に歯科医院では「か強診」と「支援診2」の施設基準を取得している医院が減少した(厚生労働省 主な施設基準の届け出状況より)。
国が設定するハードルを越えられず施設基準を満たせなくなった歯科医院が増えたのかもしれません(一部の医院は支援診2から1へ移行)。
国では調査結果に基づき令和4年の改定論議で現状への対応策を話し合っていくでしょうが、「小規模な歯科医院では幅広い歯科医療需要に対応できない」ということも論議の中で明確になりつつあるのです。
私が以前からブログで書いてきました様に、いよいよ歯科医院の大規模化とグループ化、病院歯科の強化への圧力が強くなっていきます。
大規模化が進めば多くの歯科医院は経営的に影響を受けていくのですが、現状で経営が上手くいっている院長には信じられない様です。
まあ、このブログを読んで「その通り」と思っていただける院長にだけ役立てば良いと割り切ります。
院長の経営判断による結果は院長が受け入れるしかないのですから。
そうそう、新自由主義からの転換を掲げた岸田首相の診療報酬改定率への判断が注目されますね。
医療費抑制政策や医療供給体制の再編にどれ位影響が出てきそうなのか私も注目しています。
大きな流れは変えられないような気がしますが、また、方向性が見えてきたらブログでお知らせしますね。
Posted at 05:00