おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
今日は医院のトラフィックを適正に保つというお話です。
トラフィックとはインターネットやLANなどの通信回線において一定時間内に流れ込むデータ量のことを指します。
歯科医院における患者数や治療の流れをトラフィックに例えて言えば、
・ホームページに一日に何人の訪問者があり
・何ページが閲覧され
などだけではなく
・処理能力を超えて患者が流入している
・アポイント入れが適正ではなく治療の待ち時間が発生している
・新人ドクターになりアポイント処理能力が低下している
・治療に必要な説明時間が十分に取れていない
・治療後の患者のプチクレームが増えてきた
などの状況を素早く把握して対策していくことが必要なのです。
最近ではリアルな店舗でトラフィックの分析がおこなわれています。
例えば大きなスーパーマーケットなどではどの通路に一日で何人の人が通過してどこの商品棚の前で何分ぐらい立ち止まって購入に至ったかなどをカメラやセンサーなどを通してAIで分析して販促に活かすという方法がとられているのです。
私も昔は防犯対策だと思っていましたが違うんですね。
これからはスーパーマーケット以外でもカメラやセンサーが至る所に設置され、AIでマーケティング分析する時代に入っていきます。
では、歯科医院ではどんなデータが取られ分析されて改善に活かされているのでしょうか。
例えば、先生の医院では一日に何人の患者を診るのが適正値でしょうか?
たしかに一日の患者数が増えれば単純計算では売上は上がるかもしれません。
しかし、処理能力以上に予約が詰まった状態を私は危険だと感じるのです。
なぜなら医療として必要なコミュニケーションの省略や医療サービスの質の低下に繋がるからです。
それだけではなく組織内に問題が発生したり患者の満足度が下がって中期的には売上や利益の低下にも繋がります。
院長が理想とする歯科医療を提供したいのならば院内のトラフィックを計測してオペレーションにおける品質を高く保つことが必要です。
そして「質」を院長の主観で見るのではなく、チームで共有できる客観的なデータで見ることは不可欠だと思います。
理想とする質を保つためにはトラフィックを測定して供給量をコントロールすることが必要なのです。
予約が埋まると嬉しい気持ちになるのは理解できますが、予約が埋まりすぎることに危機感を持つ院長はまだまだ少ない。
私はそう感じています。
テーマ:歯科医院経営全般
Posted at 05:00